暁 〜小説投稿サイト〜
京に舞う鬼
第二章
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
うどかっと食いたいですよ、安くね」
「京都でそれは無理だね」
「ちぇっ」
「また何を話しているんだい?」
 ここで事務所に三人目の男の声が聞こえてきた。
「おお、来たか」
「警部さんですか」
 その三人目の声は警部の声を聞いてこう述べた。
「またどうして」
「詳しいことは本郷君にもう話してあるよ」
「左様ですか」
 声は事務所の入口にやって来ていた。そして気配が事務所の中に入って来た。
「どうも」
「お邪魔しているよ」
 若い男が入って来る。警部は彼に挨拶をした。
 茶色の髪を中央で分けた若い男であった。顔は面長で細く切れ長の目をしている。紺色のスーツと青いカッター、そして群青が地の青とのストライブのネクタイを締めている。彼が役清明、この事務所にいるもう一人の探偵である。
「御久し振りですね」
「ああ、君も元気そうだね」
「本郷君、警部さんが来ていたのか」
「ええ、それで今依頼を受けていました」
「依頼」
 それを聞いた役の顔が少し動いた。
「若しかするとそれは」
「ほう、君は察しがついたか」
「あの少女の首の事件ですね」
「そうだ。この前の寺でのな」
 警部は役にこう語った。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ