暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第54話 覚醒の時
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「今日で最後か……」

 私はそうつぶやくと同時に前後から振り下ろされてくる剣を両手の剣で受け流す。そしてそのまま2人の持つ剣を勢いの付いている方向へと叩くことにより、2人はその場でたたらを踏みかけた。しかしながらここ2週間の成果か、2人はすぐさまバランスを取り戻し、行き過ぎた体をそのまま回転させて左右から横薙ぎを放ってきた! この程度はすぐさま反応できるようになってきたわね。

 私はその場で飛び上がり、二人の剣を上に回避する。その結果二人の持つ剣は私のいた場所で衝突、威力に勝るゼノヴィアの剣がイリナの剣を手から弾き飛ばしてしまった。

「きゃっ!?」

「しまっ!?」

 慌てる2人。そしてその失敗に思わず止まってしまった2人に私は空中で回転するようにして蹴りを放つ。しかしながらここでも驚くことに2人はすぐさま反応して蹴りを避けると、一度一気に間合いを開けてきた。更にその最中にイリナも弾き飛ばされてしまっていた擬態の聖剣(エクスカリバー・ミミック)をしっかり回収している。たった2週間だけどさすが原作キャラ、成長速度が半端ないわね。私がここまで強くなるには途方も無い時間がかかったていうのに、まったくもうっ。それにしても……

「開幕直後からいきなり2人による不意打ちってのはどうなの?」

 そう、今日の稽古を始めた途端、イリナとゼノヴィアが同時に仕掛けてきた。しかもゼノヴィアは気配を消して背後から。昨日までは一応一人一人挑んできてたんだけどな。

「……今日が最終日だからな」

「私達だって一太刀くらいは浴びせたいんだよ」

「それは分かるんだけど……でもなんていうか、剣士としてそういうのってプライドが邪魔しない?」

 特に教会の戦士なんかは乱戦ならともかくこういった試合形式だと正面から正々堂々って感じにこだわるような気がしてたんだけど。特にこの2人のような信仰心バリバリの戦士ならなおさら。あ、私はそういうの全くないからね? 龍巳相手にしてるとそんなこと考えてる余裕なんて全くない。不意打ちだまし討ちなんて当たり前。それでもまともに攻撃を当てたことなんて一度もないんだけど。

「プライドなど! とうの昔に捨てている!!」

「火織ちゃんに勝つためにも!」

 そう言って2人は決死の覚悟をしたかのような表情でまたしても2人同時に斬りかかって来た。私はその剣を時にはいなし、時には避け、できた隙に対して容赦なく攻め立てていく。しかしながら2人は一度も私の剣を浴びることなく更に攻めてきた! 前回戦った時に比べ個人の技量もさることながら、連携も上がってるわね。私達が授業受けている間何をしているのかと思ってたけど、連携の修行でもしてたのかな? まあ……

「まだまだ荒いけどね!」 

 それ
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