第十三話・先を見る転生者
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きり、兄さんが出口の前に立った時そこで兄さんは立ち止まった
そして一言
「何か考え事をしてたみたいだが…、何か悩みがあったら言えよ?」
どうやら兄さんには俺が湯船の前で立ち止まった理由が見抜かれていたようだ
「分かった、頼りにしてるよ兄さん」
「ああ、任せろ」
そう言って今度こそ本当に兄さんは温泉から出て行く
その時の兄さんの背中は大きくとても頼もしいものに見えた。
いずれ俺もあのような立派な兄になれるのだろうか
今はまだ届きそうにもないがいずれ恭也兄さんみたいな立派な兄になりたいものである・・・
とりあえず
今は温泉を満喫する事にしよう。
せっかくの温泉旅行なのだから温泉を楽しまなければ損というものだ。
それから俺はしばらく温泉に浸かる
ぼんやりとただただ湯船に浸かった。
それから特にする事もなく温泉を堪能した
そして、気付いた。
「あ、ユーノの救出してない…」
温泉で暖まった体が急激に冷めた気がした。
「ま、まあユーノなら大丈夫だろ」
誰となしに呟いてみるがどうも心の慰めにはならないらしく
いまだ大きな失敗に気付いてしまった時特有の緊張感が失せる事はなかった。
しかし、件のユーノとなのはを含む女の子陣はすでに温泉内である
こんなとき俺がとるべき行動は・・・
いや、これ以上考えるのはやめよう。
様々な転生物のネット小説を読んだ記憶があるがことごとく温泉旅館において女湯に関わるのはフラグであった。
それも前に死亡が付くレベルの超級の地雷だ。
そして俺のとるべき行動は、
「よし、寝るか!」
無駄に明るい声でそう自分に言い聞かせ
俺は目の前の危機を回避した。
いや、したはずだった
「え、え?寝る?はへ?」
目の前にうろたえたアリサちゃんさえいなければ、だが・・・
マズい、何がマズいって
普通は温泉旅館にきて、風呂と寝室を往復し時には仮眠を取るのもおかしくはないだろう
しかし、現在の俺の状況を考えてみよう
ここをアリサちゃんに見られたかは定かではないがユーノを救出する方法が思いつかず女湯の前で思案顔でうんうん唸っていて
その後、急に目の前のアリサちゃんにむかって寝ようと口走る・・・
アウトだ、
それも同点のサッカーの試合でオンゴールを決めてしまった並で
いや、それにしてはアリサちゃんも寝るという単語に以上に敏感、いや小学生の勘違いとしてはいささか戦慄するものがあるが、
これが、フラグか
(強すぎんだろ、この野郎がぁ!)
余りの理不尽じみた
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