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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
九十六話:救国の英雄
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い切り、返事も待たずに止めを刺すヘンリー。
人間相手ならしばらく生かしておいて、背後関係とか吐かせるところなんでしょうが、魔物ならそんなのする意味無さそうだしね。
吐くとも思えないし、下手に生かしておいて逃げられたら余計面倒なことになりそうだし。
ボスが倒れたことで、僅かに残った雑魚たちに動揺が走ります。
「た、隊長が!」
「仕方無い、逃げるぞ!」
「逃がすか!追うぞ!」
踵を返して入り口に向かい逃走を図る雑魚を、瞬時に追う態勢に入る仲間たち。
が、部屋の外に待ち構えていた兵士たちによって、逃走劇は始まる前に止められます。
「一匹たりとも逃がすな!生かしておく必要は無い、殲滅せよ!」
「はっ!」
デールくんが、兵士を展開して待ち構えていたようです。
デールくんの号令に従い、兵士さんたちが一斉に雑魚モンスターに斬りかかっていきます。
……ちょ、うちの子たち、大丈夫でしょうね!?
と焦って呼び戻そうかと一瞬思うも事前連絡が行き届いていたのか、間違って攻撃されるようなことは無く。
敵の魔物たちだけが、間違いなく斬り捨てられていきます。
兵士さんたちの働きにより残った雑魚が一掃され、全ての敵が排除された太后様の執務室に、デールくんが踏み込んできます。
ヘンリーが臣下の礼を取り、デールくんを迎えます。
「国王陛下。ご命令、成し終えました」
「見事でした、兄上」
あくまで、王様はデールくんのままでいくんですね。
この上下関係の示し方は。
そのまま太后様の元に歩み寄るデールくんの後に、ヘンリーが付き従います。
呆然としている太后様に、デールくんが声をかけます。
「母上。今まで、苦労をおかけしました。随分とお待たせしてしまいましたが、これでもう、自由です」
「……自由などと……妾は……ヘンリーを……それに、魔物と……」
まだ呆然としたまま、ぽつぽつと呟く太后様の言葉に、文官のおじさんの中でも偉い感じの人が反応して声を上げます。
「そ……そうです!十年前に亡くなられたはずの、ヘンリー殿下とは!魔物のことといい、一体これはどういうことです!?」
王族の会話に割って入っていいんだろうかと思わないでも無いが、戦闘中に騒ぎ立てられなかっただけマシなんだろうか。
偉いらしいおじさんの言葉に太后様がはっと気を取り直し、厳しい表情に戻って口を開きます。
「それは」
「国王陛下。僭越ながら、この件は私から説明致したほうが宜しいかと」
「そうですね。兄上、お願いします」
太后様の言葉をヘンリーが遮り、デールくんが許して説明を促します。
ヘンリーが、部屋の中のおじさんたちや、外で待つ兵士のみな
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