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「俺達もギルドの為に、力になろう」
中央に立つ青年は凛としたテノールボイスを響かせた。
その姿を見たギルドメンバーは一気に歓声を上げる。
「クロス達が帰って来たぞーーーー!」
「いよっしゃぁぁぁぁぁっ!」
「ナイスタイミング!」
先ほどまでファントムに勝てなかったと悔やんでいたメンバーも、次こそ勝つと奮起していたメンバーも一気にいつもの活気を取り戻す。
「おかえり、クロス!」
「シュトラスキーか、ただいま。2か月ぶりだな」
ルーがたたたっと群青色の髪と瞳の青年『クロス』に駆け寄る。
「随分丁度いいタイミングで帰って来たな」
「依頼途中にミラジェーンから連絡を貰ってな。とりあえず依頼を終わらせ、馬車をジャックしてマグノリアまで戻ってきた。だいたいの状況は把握している」
さらっと「馬車をジャックして」と言い放つ。
そしてクロスはルーシィに歩み寄った。
「初めまして。俺はクロス、よろしく頼むぞ」
「あ、はい・・・よろしくお願いします」
「君がルーシィ・ハートフィリアか?ファントムの狙いの」
その場にいた全員が『空気読め』と思った。
今ルーシィはその事を気にしているというのに、クロスはド直球でその事を聞く。
クロスはルーシィをじろじろ見つめると、口を開いた。
「・・・がめつそうな女だな」
「んなっ!?」
ルーシィの中で『クロス=失礼な奴』と決まったのは言うまでもない。
「ちょ、ちょっとアンタ!初対面で失礼な事言いすぎじゃない!?」
当然の事をルーシィがツッコむと、クロスはクスクスと笑い始めた。
突然笑い始めた為、ルーシィは戸惑う。
「気は緩んだか?」
「え?・・・あ」
「何やら、無駄に気を張っている様に見えたからな。失礼な事を連発した事は詫びよう。すまなかった」
どうやら、彼は彼なりにルーシィの緊張を解そうとしていたらしい。
・・・まぁ、あの方法以外でよかった気もするが。
「後ろにいるのはチームメイトだ。お前ら、自己紹介しろ」
クロスにそう言われ、4人はそれぞれ自己紹介を始める。
「ライアーだ、よろしくな」
「サルディアです。よろしくね、ルーシィちゃん」
黒髪の男性『ライアー』とピンクツインテールの少女『サルディア』はルーシィと握手をかわす。
「ヒルダ」
藤紫色の髪の女性『ヒルダ』は短く自己紹介を済ませる。
「俺はスヴァル。『ヴァ』って発音めんどくて皆『スバル』って呼んでるからそう呼んでくれ。よろしくなっ!」
黒髪まじりの銀髪の男性『スヴァル』はにこやかにルーシィの握手した手をぶんぶんと振った。
「スバル、腕が抜けるだろ」とクロスが止めなかったら、ずっと手を離さ
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