第五章 第一層攻略会議@
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《ソードアート・オンライン》がデスゲームと化して一ヶ月が経過しようとしていた
一ヶ月という短い期間で二千人ものプレイヤーが死んでしまった
まだ第一層も攻略されていないという絶望的な状況の中、《トールバーナ》という町で《第一層フロアボス攻略会議》が開かれていた
「?四十四人か」
「??少ない?よね」
「?ああ、これじゃ連結(レイド)一つの上限すら満たせない」
ボスを死者ゼロで倒そうとするならレイドを二つ組んで交代制でやっていく必要がある
キリトが広場に来たプレイヤーを眺め、考え事をしているとノアがキリトの服の袖を引っ張ってきた
??最近のノアの癖である
「ん?どうした?」
「会議、始まるみたいだよ」
ちょうどその時
パン、パンという手を叩く音とともに、よく通る叫び声が広場に流れた
「はーい!それじゃ、五分遅れだけどそろそろ始めさせてもらいます!」
実に堂々たる喋り主は長身の各所に金属の防具を煌めかせた片手剣使いだった
「今日は、オレの呼びかけに応じてくれてありがとう!知っている人もいると思うけど、改めて自己紹介しとくな!
オレはディアベル、職業は気持ち的に《ナイト》やってます!」
すると、噴水近くの一団がどっと湧き、口笛や拍手に混じって
「ホントは《勇者》って言いてーんだろ!」
などという冷やかしの声が飛んだ
SAOには、システム的な《職(クラス)》は存在しない
「?ねぇ、お兄ちゃん」
「?ん?」
「?SAOに《クラス》なんてないよね?」
「?ああ、無いよ??まぁ、名乗るのは自由だろ」
ディアベルと名乗る男は装備がまさにナイト系装備とも言えなくはない
「さて、こうして最前線で活動してる、言わばトッププレイヤーのみんなに集まってもらった理由は、もう言わずもがなだと思うけど??」
青髪の騎士は、ざっと右手を振り上げ、街並みの彼方にうっすらとそびえる巨塔???第一層迷宮区を指し示しながら続けた
「??今日、オレたちのパーティーが、あの塔の最上階へ続く階段を発見した、つまり、明日か、遅くとも明後日には、ついに辿り着くってことだ、第一層の???ボス部屋に!」
どよどよ、とプレイヤーがざわめく
「?やっとか」
「?そうだね、でも、お兄ちゃんが本気を出せば一日で第一層攻略できたよね?」
「??それは前のアインクラッドの話だ、それにアルゴに渡す情報収集もしなきゃならないから時間がかかるんだよ」
アルゴとは《情報屋・鼠のアルゴ》のことである
騎士の演説が再開する
「一ヶ月、ここまで、一ヶ月もかかったけど??それでも、オレたちは、示さなきゃならな
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