第四十三話 クラスではその十
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「やっていくわよ」
「よし、じゃあ着ぐるみもね」
「しっかりとね」
こう笑顔で話してだった、二年生は部長を中心にして団結し一年生もそれに続くのだった。
着ぐるみは部長をはじめとしてリレー参加者だけでなく志願者も全員着ることになった、そして宇野先輩もだった。
広島からのマスコットカープ八番のイラストを観ながらだ、こう言うのだった。
「私これだからね」
「カープ八番?」
「それですか?」
「ええ、これよ」
こう一年の後輩達に述べるのだった。
「やっぱりこれでしょ」
「先輩広島の人だからですね」
「そのマスコットなんですね」
「絶対これ来たいわ」
「私はこれね」
高見先輩もあるゆるキャラのイラストを指差していた、それはというと。
桃太郎である、だが顔は桃になっている、岡山名物だ。
しかも刀はママカリで腰にはマスカット、左手にはきびだんごがある、それはというと。
「桃太郎君ね」
「えっ、それ凄く暑いですよ」
「カープ八番もですけれど」
「頭完全な着ぐるみですし」
「大きいですから」
「それでも岡山だからね」
是非にというのだ。
「やっぱり着たいから」
「ううん、郷土愛ですか」
「それですか」
「岡山人なら桃太郎は絶対でしょ」
それこそ郷土の象徴だというのだ。
「しかも桃もあるし」
「カープ八番もよ」
ここで宇野先輩がまた言って来た。
「山本浩二さんだから」
「広島東洋カープの永久欠番ですよね」
「ミスター赤ヘルですよね」
「四番センターでしたよね」
「カープ黄金時代の」
「そうよ、赤ヘル打線の主砲だったのよ」
同じく永久欠番の鉄人衣笠祥雄と共にカープ黄金時代の主砲だった、その彼からのゆるキャラだからだというのだ。
「それならね」
「宇野先輩はですか」
「カープ八番ですね」
「福っちと同じ位だけれどね」
宇野先輩は部長の二年の間での渾名も出して話す、つまり身長がだというのだ。
「それでもよ」
「着ぐるみ着られてですが」
「運動会に赴かれるんですね」
「そうするわ」
もう決めていた、目にそれが出ている。
「絶対にね」
「じゃあ二人共それで決まりね」
部長がここで言ってきた。
「桃太郎君とカープ八番ね」
「ええ、着させてもらうから」
「是非ね」
先輩達も部長に確かな顔で答える。他にも二年がそれぞれ名乗りを挙げてだった。
それで決まった、だが一年に話が及ぶ前に時間となった。顧問の先生の一人が来て一同に解散を告げたのである。
それでこの日は終わった。それで景子も家に帰った。
家に帰り母親にだ、こんなことを言われた。
「ねえ、ちょっといい?」
「どうしたの?」
「まだ先のことだけれど八条神社のね」
「あっ、秋のお祭
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