第十二章
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ンであった。役のものの三倍程はあった。
「それでも食べ過ぎではないのか?太るぞ」
「生憎動いてますから」
「しかし私と同じ位だろう?」
「若いからいいんですよ。それよりも役さんこそそんな量で大丈夫なんですか?」
「ああ、まあな」
役は素っ気無い返事を返した。返事を返すとサンドイッチを一口食べた。彼は野菜サンドである。
「今日はあまりお腹が空いていない」
「お昼もそうめんだったのに」
「あれで充分だ。どうも夏はな」
「食欲がないってわけですか」
「京都の夏は暑いからな」
彼は食欲がないのを夏の暑さのせいにしてきた。所謂夏バテというやつである。
「この季節にはあまり食べたくはない」
「そんなの言っていたら捜査で身が持ちませんよ」
「まあそこは何とかするさ」
彼はサンドイッチを食べ終えていた。
「だから安心してくれ」
「だといいですけれどね。まあ俺はいつも通り食っていきますよ」
「明日はもっと暑くなるそうだぞ」
「今日よりもですか」
それを聞くと本郷も思わず嫌な顔を浮かべてしまった。
「そうだ。それもかなり蒸し暑いそうだ」
「うんざりしますね、また」
「だがそれでも捜査はある」
「ええ」
「明日からまたな。とりあえず今日はこれで終わるか」
役はそう言うと立ち上がった。
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