札樽ラプソディー
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す」
律子「ホルモンが挨拶なんてするかよ。ファ
ック」
と両手中指を立てBに向ける。
B 「申し訳ありません」
Bは律子に頭をさげ、薄ら笑いを浮かべ
る。
律子「じゃあ、払い戻しして下さい。この二
枚」
バックからライブチケットを二枚取り出
し、Bに差し出す。
B 「払い戻しはできかねます」
と頭を下げる。
律子「できませんって言え。紛らわしいな」
○(回想)携帯ショップ・職員休憩室
テーブル席に腰掛け 、スマートフォン
に耳をあてる律子。
スマートフォンから掃除機の音が漏れる。
律子「もし、もし。うしろうるさいよ」
○(回想)マンション一室
スマートフォンを耳に当てる野積 廉
(27)。
野積の後ろで掃除機をかける女(24)。
野積「ちょいまち。外出るから」
○(回想)職員休憩室
律子「うん」
となりの席に弁当を食べる金井麻奈(2
3)。
麻奈「いいですね。昼間からいちゃついて」
律子は耳にスマートフォンをあてたまま。
律子「まあね」
○(回想)マンション踊り場
マンションのドアが半分開いてる。
掃除機の音。
ドアを閉め野積が出てくる。
微かに聞こえる掃除機の音。
手に持つスマートフォンを耳にあてる野
積。
野積「なに」
律子の声「今日。残業入っちゃった。だから
行く前こっち寄りーのチッケット持ちー
の先に会場行ってて」
野積「あのさ。今日お前といけないわ」
律子の声「なんで」
マンションのドアが開く。
掃除機の女が出てくる。
掃除機の音が大きくなる。
ドアが閉まる。
微かに聞こえる掃除機の音。
女 「ちょっと、かわって」
野積のスママートを取り上げる女。
困惑した顔の野積。
女 「この寄生虫が」
律子の声「あんたなんなの」
野積「おい。かわれ」
女がスマートフォンを野積に向かって
ふわっと投げる。
それを両手でキャッチする野積。
野積「おい。あっぶねえよ」
律子の声「ねえ。無視しないでよ」
野積「あんさ。そういうことなんだよね」
野積の後ろで女がドアを開ける。
掃除機の音が大きくなる。
ドアが閉まる。
掃除機の音小さくなる。
律子の声「あの女だしなさいよ」
という叫び声。
野積「うるさいよ」
律子の声「ベルサイユ」
○ライブ会場前(夜)
律子は建物に寄りかかり、たばこをふか
しながら貧乏揺すりをする。
律子「なに食べようかな」
建物から人が次々と出てくる。
その方向を睨みつける律子。
律子のM「お前らみんな死ね」
煙を思いっきり吐き出す律子。
人の流れを縫って野積と手をつ
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