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蘇生してチート手に入れたのに執事になりました
デートと監視とほのぼの番外編〜下〜
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思ったときにはもう遅かった。マズイ・・・・この状況だったら確実に彼女はあの恥ずかしい伝統的で典型的なラブコメのあのお決まりのシーンを再現してしまう・・・・。
「はい、じゃ、あーん・・・・でしたっけ?」
そう言って彼女はやはりとても恥ずかしいアレをやらせようとソフトクリームを俺の口に近づける。しかも言葉に疑問符がついた時点でこの行為が何を意味するのか彼女は理解していない・・・・・。
彼女を見ると今はニコニコとした満面の笑み。またあの笑顔を暗くしたくないし、もう食べると言ってしまったし、
(ええい。別に恥ずかしいけど悪いことじゃないし!こうなりゃ開き直ってやる!)
そして思い切り口を開ける。中に柔らかいものが入ってきて・・・・、いや待てこれは・・・・、
口を開けすぎたせいで彼女の指まで口の中に入れてしまった。入った面積は少しだったが。その柔らかくて暖かい指を・・・・宏助は舐めてしまった。

そのころ・・・、そのファーストフード店の少し離れたところ。たこ焼きの屋台の備え付けの椅子で、たこ焼きを監視と称して頬張っていた麗は、自分の目に移ったものを認識して持っていた爪楊枝で発泡スチロールの容器を貫通させる。
(あーん、て何やってんですかお嬢様!宏助さんもあの腑抜けた表情・・・。ドサクサに紛れて指も舐めたし・・・。)
心の中で悪態をつきつつ物凄い速さで爪楊枝を容器に乱れ打ちする。その怒りの表情と共に発泡スチロールを穴だらけにする行為は爪楊枝が折れるまで続いた。
しかし、ここで出て行くわけにもいかず、店を離れた二人の尾行を再び開始。そうしながら麗は考える。
(さすがにもうあんなことを起こさせるわけにはいかない。こうなったら前もってああいったイベントを阻止せねば・・・・。)
そして、スーパーやこの街道にある店舗やルートなどをタブレットで調べ始めた。

 (さっきからなんか見られてるっつうか・・・、なんか嫌な視線や気配を感じるんだよな・・・・・。)
宏助はスーパーで麗に言われた買い物リストの物品を様々な店舗を回りながら明と買ってゆく。
もともと大して多くの物を頼まれたわけでもないので、そろそろリスト達成だな・・・・とか思っていると。
「宏助さん!」
急に明に呼ばれる。何だ何だまた死神でも現れたか・・・・、と臨戦態勢になって明の方を向くと、
「・・・・・・このお店、寄ってもいいですか!」
「・・・・・・・・。」
明が足を止めたのは一軒の洋服店。宏助も入ったことのある大手メーカーだ。値段がお手軽で、まぁまぁいい服が買える、というのがウリだ。
やはり明も女性。こういうのにも興味があるのか・・・・、しかし明のことだからもっと一流のブランド物とか買ってもおかしくないが・・・・。まぁ、今日は渡された金額も多いと言えどもそんな一流ブランドの服を
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