第一章
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・・・・・」
そして尻餅をついた。
「首が」
「首!?」
寺にいた者はさらに訳がわからなくなった。
「首がどうしたんですか!?」
「どうしたも何も」
お坊さんは尻餅を着いた後で今度は池の中を指差していた。
「女の、女の子の・・・・・・」
「女の子!?」
「何かおかしいな」
「あ、あわわわわわ・・・・・・」
腰を抜かしたままのお坊さんを見て寺にいるガイドや観光客達も不思議に思った。そして彼等も庭に入って来た。
「一体何が」
「あるんですか?」
最初彼等は特に変に思うことはなかった。だがそれが大きな間違いだった。彼等も池の中にあるものを見てしまったのであった。
「一体何が」
「あるんだか」
池の中を覗き込む。そこにそれがあった。
「・・・・・・・・・」
「そんな・・・・・・」
「こんなことが・・・・・・」
流石に彼等も沈黙してしまった。池の中にあるもの、それは有り得ないものだったからである。
それがゆっくりと浮かんできた。そしてそこにいた全ての者にその全てを見せたのであった。
美しい少女がいた。だがそれは首だけである。美しい、黒髪の少女の首がそこに浮かんでいた。虚ろな目をして。池の中にその白い顔と黒く長い髪、そしてその虚ろな目を漂わせていたのであった。
「で、その首には血が一滴も残っていなかったと」
京都市北区の住宅街の中にあるとある喫茶店の二階。様々なハーブティーがあることで評判のその店の二階にその探偵事務所はあった。有名なのは喫茶店の方であったがこの探偵事務所も有名と言えば有名であった。
有名なのには理由があった。ここにる二人の探偵のせいである。
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