魔法先生ネギま!
0427話
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リングフィールド……か。ここに空間を開いたのはジャック・ラカン、君の意志かな?」
「……フェイト・アーウェルンクス」
一人言のように呟いたその人物の名を、俺も思わず口に出す。
そう、目の前にいるのはフェイトで間違い無いだろう。ただし、俺の知ってるフェイトに比べると随分とその身長が伸びている。まるで異形化を使っている俺や、年齢詐称薬を飲んでいるネギと同様の20代程度に見える。
「ん? その目は……あぁ、この姿かい? 折角だし君達に合わせてみたんだけどね。似合っているかな? ……それで隙を突いたつもりかな?」
俺達と会話をしつつ、ラカンが放ったアーティファクト、千の顔を持つ英雄で放たれた無数の剣へとチラリと視線を向けながら手を差し出す。すると、それだけで放たれた大量の剣はその全てがまるで熱したフライパンに溶けるバターのように跡形もなく溶けて消えていく。
「何をしたんだ? ネギ、分かるか?」
「ううん、僕にもさっぱり。ただ、やっぱりあの鍵に何か秘密があると思うんだけど」
ネギもまた俺と同様にあの鍵に何らかの違和感を覚えたらしく、そう呟く。
「だろうな。俺の念動力もあの鍵が何かヤバい代物だってさっきからしつこいくらいに警鐘を鳴らしているよ」
そんな風に言いつつも、ラカンとフェイトの戦いに介入する機会を窺う。
「斬艦剣!」
ナギ・スプリングフィールド杯でも俺に使われたその巨大な剣を振るうラカンだが、それも先程同様に呆気なく溶けて消えていく。
「全てが無意味だと知っているだろうに、まだ抗うのかい?」
呟きながらラカンを睨みつけるフェイト。その瞬間ラカンが横へと素早く移動してその鎧の右肩の部分が消滅していく。
……あの鎧は、既に四肢が消滅している代わりか!?
ラカン程の存在が文字通りに手も足も出ない状態のこの状況だが、そこにあるのは違和感だけだ。フェイトという存在と幾度となく戦ってきた身としては、ラカンとの実力差は殆ど無い。あるいはラカンの方が若干上という印象だ。それなのに現実はこの有様。……やはりあの鍵か。
どういう性能のマジックアイテム、あるいはアーティファクトなのかは知らないが、あの鍵がそれ程の性能を持っているというのなら俺としても迂闊に手を出すのは危険か。
そう判断しつつも、さすがにラカンが死ぬのをこのまま黙って見ている訳にもいかずにジリジリとネギの隣まで後退する。
「アクセル君?」
「ちょっとそのままでいろ。フェイトに見つかりたくない」
「え?」
不思議そうなネギをそのままに、右脚をネギでフェイトから隠す。
「生命ノ宴」
呟き、リスや鳥、虫といった小さめの炎獣を10匹程作りだして解き放つ。
「あ、なるほど」
ようやく
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