第弐章 【委員会編】
男子校×全寮制=薔薇がさく 【第五話】
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固まったのだ。
「えーと、図書委員会を始めたいから、適当に座ってくれるかな?」
優しそうな声で、委員長らしき人物が声をかけたのをきっかけに、皆それぞれちらばる。
全員が席に着いたのを確認すると、その人が口を開いた。
「はじめまして、僕が図書委員会委員長の緑川春途です。よろしく」
たれ目たれ眉でどこか頼りなく見えるが、落ち着いた雰囲気と安心する声音で、どこか委員長らしい風格がある。
どんな先輩なのかとビクビクしていたが、期待通りの委員長で一年生は肩のちからを抜いた。
「こっちは副委員長の小嶋司くん」
真面目そうな雰囲気で、クールビューティーといった風貌だ。
それもにこやかな笑顔で幾分か和らいでいる。
「よろしくね。今日は二年生と三年生はもちろん、一年生にも簡単な自己紹介をしてもらうからね」
*
1通り自己紹介が終わると、先輩たちはみんな満足したようだった。
「図書委員会の仕事は、図書室の管理と月1の本の整理。あとは定期的に皆でお昼を食べて親睦を深めたりとかもしてるかな」
どうやら図書委員会は本当に穏やからしい。
三年生は「あたらしい後輩とのピクニックは楽しみだね」とか言ってるし
二年生は「始めての後輩だぜ!?ぜったい愛でる!」とか言っている。
「じゃあ〜......」
委員長が声を発して、一年生は始めての仕事か?と緊張したのだが
「委員会全部で集まる会議まで、まだ時間があるから、みんなでフルーツバスケットでもやろっか!」
とびっきりの笑顔でそう言われて、ぽかんとしたのだった。
【第五話】end
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