第一部「吉良吉影は眠れない」
第六話「トレーニング」
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ますます名声が広がってしまう。
「うぉおおおおおお!!!!!」
1000回の引き上げを達成した私は思わずガッツポーズを作っていた。これは無意識だ。だからこそ恐ろしい。私に秘められた闘争心…これは世間に知られては困る。
「んぅ…。気分が悪い。帰るか。」
「ねぇねぇ…君、すごいね。名前は?」
「ん?なんだ?貴様…。気安く私に声を掛けるな。目障りだ。」
その場から一刻も早く退出しようとしたところで同年代くらいの男に声をかけられた。しかしそんなのは関係無い。ノーコメントだ。気にすることはない。
「なぁなぁ、そう冷たくなるなよ。名前聞かせてよ。」
「ノーコメントだ。それじゃ私は帰るよ。」
「ハハハ…明日も来るんだよな?じゃ明日会おう。」
誰が明日来ると行った?フン…誰が行くものか…もう二度と来ないよ。ごめんだね。こんなに騒ぎ立てられては私の身が持たなくなるからな。しかし奇妙だ。奴の目…どこか変だ。有伍の面影があるような…まぁ気にすることはない…か。
「…やはり気になるな。これでは夜は眠れそうにない、明日、有伍を尾行するか。何かわかるかもしれない。」
翌日____。
ジリリリリリリーンッ!!
「…むぅ…朝か…」
目覚まし時計で私は目覚めたらしい。どうも寝る前の記憶が抜け落ちているような…。私はいつ寝ていたんだ?そして何故記憶が欠落しているんだ?
「ん…な、なんだこれは…。」
ふと、自分の右手を見る。するとキラークイーンの拳に何かが宿っているような…そうでないような…だが右手に違和感を感じた。
「試しに…。」
私は試しに寝室にあるランプに右手を照らし合わせてみる。すると…
シュバーンッ!!
「こ、これは!?」
ランプめがけて甲羅のようなものが飛び込んで行くのが見えた。このままでは危険だと察知した私はすぐさまキラークイーンをしまいこむ。
「はぁ…はぁ…はぁ…。なんだったんだ?今のは…。」
思いもよらない事態に私は酷く震え出す。しかし…これは事実だ。夢ではない。キラークイーンの右拳の甲から出たきたのは紛れもない事実。今までにこんなことは一度もなかった。
「…。シアー…ハート…アタック…。」
私は無意識のうちにそう呼んでいた。キラークイーンがそう告げたのだろう。声なくしても、私には伝わる。私の分身の事だ…私が知らぬ訳が無い。
ジリリリリリリーンッ!!
再び目覚まし時計が私の思考を妨害する。それを見兼ねた私はすぐさま目覚まし時計を止め、時刻を確認する。
「8:20…。8時20分だと!?遅刻寸前ではないか!!こうしてはいられん…急がなくては…。」
私は朝飯を抜き、そのまま走って登校した。し
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