第一部「吉良吉影は眠れない」
第六話「トレーニング」
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オマケ 第五話「下部二号」
あのサンジェルマンの出来事より、私にもうひとり下部ができた。名は間田利雄三年生だ。上級生までも私の下部にしてよいのか?と有伍にも聞かれたが、別に構わないと思っている。下部に年齢層などないと私は思っているのでね。それに人形を操るスタンド使いとは珍しい。捨てておくのももったいない。いずれ私の力になるはずだと私は思っているが・・・。
「おい、間田、サンジェルマンまで私のためにサンドイッチを買ってこい。」
「ん、なんで行かなきゃいけねえんだ?僕のほうが年上じゃん?」
どいつもこいつも年齢層がどうのこうの・・・。ムカっ腹が立つ。なにが年上だ?下部と主人に年齢の壁なんてありもしない。私の言っていることは間違っているのか?
「そんなのはどうでもいい。私が主人で君が下僕だ。わかったらさっさといけ。」
「んだとぉ!!ふざけるのも大概にしろよ!!」
「ん?何かいったかな? 別にしなくてもいいよ?ただ、君がいつ爆死するか・・・」
「わかりました、吉良様。」
最初からそうしておけばいいものを・・・そして、こいつもプライドというものがないのか?せめてもう少し粘るという努力はしないのか?はぁ・・・。有伍といい、間田といい。
「まぁどうでもいいか。私には関係などないのだからな。」
私は間田を待っている間、昼寝をすることにした。この頃、よく眠れていない。せいぜい3時間くらいが限度だ。なぜそんなに短いか?それはだな、毎晩夜中、私のケータイに有伍が通話を仕掛けてくるからだ。とてもじゃないが身が持たない。例え電源を消したとしても家の電話にまで押しかけてくる。そんな環境の中、どう熟睡すればいいのだ。だから私はこうして暇な時間を昼寝の時間に費やさなくてはならない。理不尽だ。私はどうも幸運には見放されているが不幸には気に入れられているらしい。私としてもかなり迷惑だがな、これは事実だ。
「吉良様〜。」
どうやら間田が戻ってきたようだ。しかし彼の手元にはサンジェルマンの紙袋は所持していなかった。では何を買って来たのだろうか・・・。
「早かったな。しかし、なんだ?何を買ってきたんだ?」
「あ〜そうそう、サンジェルマンのサンドイッチが品切れらしくて、これ、売店で買いました。」
売り切れか。仕方ないだろう、よくある話だ。しかし、売店だと?しかし、一体何を買って来たんだ?
「ほぅ・・・どれどれ。」
試しに一目みようと彼のビニール袋の中を除いた。そこにあったのは、私の嫌いな焼きそばパン ひとつ。
「ナニコレ・・・」
「焼きそばパンですよ。」
私は思わずその焼きそばパンを彼の顔面にぶちまけてやった。
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