第6章:女の決意・男の勘違い
第5話:パラダイスはトラップでいっぱい
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感のあるお宅だと言う事だ。
彼自身も身形を正しており、爽やかな為人をしているが、住んでいる部屋にもそれが反映されている。
随所に女性らしい小物などがあるのも、取っ付きやすさを醸し出している。
「あ、何てこった……私とした事が、お客様を迎え入れたのに、お茶を切らしてるではないか!?」
突如大声を出し、お茶がないことをアピールしてくる男性。
別に水でも構わないのに……俺は色々な話をして友情を深めたいだけなのだから。
「あの、お茶など無くて「直ぐに買ってきますので、アナタは待っていて下さい! あぁそうだ、そこのタンスに凄く美味しいケーキがありますから、先に食べてて良いですよ。私はお茶を買ったら直ぐに帰ってきますから」
そこまで言い切ると男性は慌てて家を出て行った。
とても丁寧な性格の男性なんだなぁ……
初めて会った俺に、そこまで気を遣ってくれるなんて。
お言葉に甘えてケーキをご馳走になろう。
とは言え、俺一人だけ食べるなんて申し訳ないし、あの人の分まで用意して帰りを待とう。
確か……タンスの中って言ったよなぁ……
でもケーキをタンスにしまうって変な人だなぁ……
まぁもっと変な連中は世の中(特に俺のパーティー)に大勢居るのだし、そのくらいは何でも無いけどね!
あれ、変だな……
此処にケーキがあるって言ったのに、それらしい物は何も無い。
つーか、アクセサリー類や小物が入ってるだけで、食べ物を入れておく様な場所ではないぞ。
此処じゃなかったのかな?
(ガチャッ)
目的の物が見つからず困っていると、玄関が開く音が聞こえ誰かが室内に入ってきた。
てっきり先程の男性だと思ったのだが……
「きゃぁー! 貴方は誰ですか!? どうして私の家に居るんですか!!?」
と、大騒ぎをするシスターが入ってきた!
何だ何だ? この女性は先程の男性のご家族かな?
「あ、あの……俺は「は、まさか!?」
入ってきたシスターに事情を説明しようとしたのだが、何やら大慌てで俺を押しのけ、ケーキが入ってるはずであったタンスを調べ出す。
言っておくが俺が食べたんじゃ無いぞ……元から其処には無かったからな!
「ど、ど、ど、どろぼーーー!!! 誰か来てください、私の大切な『ブロンズの十字架』を盗まれてしまいました!」
ブロンズの十字架!? 何だそれは……ケーキの事じゃないの!?
「え、あの……何を言ってるんですか!? 俺はただ……「何処に泥棒が居る!?」
「この男性です!」
兎も角言い訳をしようとしたのだが、突如入ってきた女兵士に捕まり、訳の解らぬうちに牢屋へと入れられてしまった……
何だ……一体何が起こっているのだ!?
全然理解出来ない……何で俺がこんな目に遭っているんだ!?
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