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シャワールーム
第一章
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第一章

                       シャワールーム
 今とある高校の女子生徒の寮でだ。深刻な問題が起こっていた。
 寮なので当然シャワールームもある。最近どの学校もそうした設備を充実させてきている。
 しかしそのシャワールームの右から二番目の場所を使うとだ。使った生徒が姿を消すのである。
 それも一人や二人ではない。何人も、である。学園の中でこのことは噂になり誰もが顔を見合わせればひそひそと話をする。当然ながら学園の上層部も頭を悩ませていた。
 それでだ。学園側としても最早この問題を看過できなくなりだ。事件を解決する必要が生じた。それで事件解決の為に彼等が呼ばれたのであった。
「それで私達にですか」
「この事件を」
「御願いします」
 背の高い白髪のスーツの男が茶色の髪を左右で分けてトレンチコートにスーツの涼しげな顔立ちの男と黒髪を短く刈ってジャケットと黒いジーンズの精悍な顔の二人の青年に言っていた。
 歳はトレンチの男の方が少し上の様である。その二人に言ったのである。
「その為に御呼びしたのですから」
「手掛かりとかは何もありませんか」
 トレンチの男が白髪の男に問うた。
「教頭先生、それは」
「残念ですが」
 教頭と呼ばれた彼はだ。首を横に振って答えたのだった。
「むしろあればです」
「俺達に早速教えていた」
 今度はジャケットの男が言った。
「そういうことですね」
「その通りです。本当にそうしていました」
「そうですか」
「それで御二人に全ての解決を依頼させてもらいました」
 教頭先生はまた二人に話した。
「役清明、本郷忠」
 まずはトレンチの男を見た。それからジャケットの男だった。
「御二人にです」
「わかりました。それではです」
「この事件絶対に解決させてもらいます」
 二人は真剣な顔で答えたのだった。
「そういうことで。では早速」
「やらせてもらいます」
「御願いします。それでなのですが」
 教頭先生は自分の向かい側に座る二人に対して告げた。彼等は今学園の応接間にいる。絨毯の部屋の黒い皮のソファーに座ってだ。そのうえで話をしていた。
「ただ。場所が問題でして」
「寮ですね」
「それも女子寮」
「男性である御二人にはそこが問題になりますね」
 こう言うのであった。
「そうですね」
「ええ、それはわかっています」
「それもよく」
 二人はそのことについてはすぐに答えた。
「ネックになりますね」
「捜査にあたっては」
「ですがそれで御願いします」
 教頭先生は頼み込む口調になっていた。
「ここはどうか」
「ええ、だからこそここにいますし」
「喜んで」
 こう答える二人だった。
「やらせてもらいます」
「それで」
「さて」
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