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IS 〜インフィニット・ストラトス〜 日常を奪い去られた少年
第13話
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ることを言わなかったが、それに簪も気付いたようでどこか戸惑いを見せた。俊吾は簪の近くに行き、楯無たちには聞こえない程度の声量で言った。

「勝手なことして悪いとは思ってるけど、俺はそろそろ時期だろうなって思ってやったんだ」

「それはそうだけど…………心の準備が……」

「今回はちょっと楯無さんにも相談受けてな。簪と仲直りしたいって」

「お姉ちゃんが……」

俊吾のその言葉で簪は腹が決まったようで、楯無に近づいていった。

「お、お姉ちゃん…………」

「なぁに、簪ちゃん?」

「えっと……その…………今まで、ごめん」

「ううん、謝るのはこっちよ……ごめんね、簪ちゃん」

取り敢えず、仲直りをしたように思われたので俊吾は声をあげた。

「よし。じゃあ、そろそろ行こうか」

俊吾の声にみんな従って駅に向かい始めた。楯無と簪が先を歩き、たどたどしいが話している。これから、今まで悪かった仲も良くなっていくだろう。二人共、仲直りをしようと必死なのだから。

その様子を見ながら俊吾は一安心した。いつの間にか、シャルロットが隣に来ていた。

「ねぇ、俊吾。あの二人を呼んだのって……」

「ああ、予想してるとおりだよ。仲直り……って表現はおかしいかもしれないけど、仲直りってのが一番しっくりくるかな」

「……何か複雑そうだね」

「まぁな。今日一日じゃ全部は元通りにならないだろうから、時間はかかるけど。きっかけでも作れればって思ったんだ」

「……やっぱり、俊吾は優しいね」

「そんなことないよ。正直、お節介かもしれないからな」

「でも、二人の様子を見てよ」

楯無と簪は、先程よりも楽しそうに話している。時々、笑い声も聞こえ、仲睦まじい姉妹のように見える。

「あれでもお節介だと思う?」

「……まぁ、上手くいってよかったな、としか思わないよ」

「もう、素直に喜びなよ」

シャルロットはそう言ったが、俊吾が嬉しそうな顔をしているのを見て、どこか嬉しくなった。

◇   ◆   ◇   ◆

駅でモノレールに乗ってから、電車に乗り換え、ここら辺で一番栄えている駅に着いた。ここでの買い物と言ったら駅ビルの『レゾナンス』で、基本的になんでも揃っている。服にしろ食製品にしろレストランにしろ。ここが都会ということを思い出させてくれる。IS学園は人口の浮島で緑もかなり多いので、どうも都会ということを忘れてしまう。

「さて、どうしましょうね?」

実は、IS学園で昼食を食べようと思っていたのだが、色々と手こずってしまいお昼を食べ損ねたのだ。他のみんなはどうかは分からんが、確認するに越したことはないだろう。

「私、お昼食べてないのよね」

「あ、じゃあ、
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