第百六十一話 別離
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「そうなのだがな、調べていく中でシェーンコップ中佐が軍内部に諜報網を張り巡らしている事が判明したのだよ」
「本部長それは?」
「うむ、シェーンコップ中佐は名うてのプレーボーイで、軍内部に多数の愛人を作り、その愛人達が、給湯室お喋りで情報を手に入れていた事が判明してる」
「情報その物はくだらない物が殆どだが、情報網を張り巡らしていた事が明白な以上、シェーンコップ中佐がスパイである可能性は否定できない状態だそうだ」
スケープゴードか、何時も犠牲になるのは弱い立場の人間だ。
「その為に、帝国出身者や、帝国系の親の居る人物、帝国出身者に関係のある者などを一斉に調べる事になった」
「その為にユリアンをなんですか?」
「ヤン准将、これは最高評議会で決まった事なのだよ」
「致し方ない事だが、出来る限りユリアンを帰宅できるようにするから、我慢してくれ」
本部長と先輩にそう言われても、ユリアンにどう言ったら良いか私は悩みまくった。
翌日、ユリアンに伝えると、既に学校で呼び出されその話を聞いていると、言われたときは目の前が真っ暗になった。
「ヤン准将、食事はチャンと取って下さいね、それと掃除と洗濯はこまめにして下さいね」
そう言い、ユリアンは迎えの者と共に我が家を去っていった。
ユリアン、すまない力ない私を怨んでくれて良い。
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