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我が剣は愛する者の為に
小覇王の母親
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師匠は自分の傍にある、木刀を拾い俺に投げ渡す。

「あの母親に鍛えて貰っていたみたいだが、まだまだだな。」

「母さん、人にものを教えるの苦手だったので。」

「確かに、基礎的なものは出来ているみたいだが、それ以外が全くだな。
 まぁ、逆に何も知らない方が呑み込みも早くなる。
 毎晩、最初の方は私と打ち合う。
 世界を見終わった時には、賊一人程度なら戦えるくらいになっているだろう。
 本格的な修行はそれからだ。」

「分かりました。」

「それと、もう寝なさい。
 やり過ぎは体によくないからな。」

俺は師匠の言葉に従い、布団に寝転がり、挨拶をして睡眠をとった。







それから数週間。
様々な町や人などを見て回りながら、ようやく荊州南陽に到着した。
街は活気で満ちており、子供も元気に遊んでいた。

「さすがは堅だな。
 しっかりと街の事を考えている。」

馬を預け、戟と必要な物だけを持ち、街を歩く。
俺は愛用の木刀だけ。
師匠は珍しい物があるかどうか、店を見回りながら城を目指していく。

「そう言えば、師匠と孫堅の関係ってなんですか?」

前々から気になっていたので聞いてみた。

「私と堅は戦場で何度か手合わせをしてな。
 その時、互いを好敵手を認め合った仲だ。
 戦いが終わり、私情で会っては話をしたり修行したりしたものだ。」

師匠は懐かしいそうな表情を浮かべる。
おそらく、孫堅は師匠にとって大事な友達なのだろう。

「堅は女のくせに女らしさが全くなくてな。
 森に出かけた時はちょっと眼を放したら、熊と戦っていた。
 あれは正直焦った記憶がある。」

「熊って、マジですか。」

あれ。
今、師匠何か重要な事を言わなかったか?

「ねぇ、師匠。
 孫堅って女性?」

「ああ、そうだが。
 何かおかしなことを言ったか?」

俺はそれを聞いてただ、唖然としてしまった。
うっそ、あの孫堅ってこの世界だと女性なの。
確かに関羽、もとい愛紗は女性だったよ。
可愛らしい女の子だったよ。
でも、孫堅が女性ってのは驚いた。
てことは、他の武将も女性になっている可能性あるよね、これ。
何か、嬉しいような、何というか、複雑な気分だよ。
偉大な武将ともしかしたら、戦場で共に戦うかもしれないと思ったのに、それが女の子だなんて。
何か、ちょっと残念だ。
正し、愛紗は例外だ。
何故例外かって?
俺の妹で可愛いから。
そんなくだらない事を考えつつ、城が目と鼻の先まで近づいていた。
師匠は近くの門番に話しかける。

「失礼。」

「何様だ。」

「孫堅殿に会いに来たのだが。」

「話は通してあるのか?」

「いや
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