第二話
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けるなっ!」
身だしなみ等を整え(その間神田は外で待っていた。キュルケ自身は気にしていないようだったが)部屋を出ると、ルイズも出てくるところだったようでばったりと出くわした。
「おはようルイズ」
「おはようキュルケ」
「それ、貴女の使い魔かしら?」
「…そうだけれど」
キュルケの指し示す先にいたのは変な格好をした、なんとも間抜けそうな黒髪の少年だった。
その少年はブラウスの隙間から覗くキュルケの谷間に釘付けになっていた。
「まさか本当に人間だとはね」
「貴女の方こそ、そこにいるのは、ヒッ!…あ、貴女の使い魔でしょう?」
神田の睨みに怯えながらもルイズは尋ねた。
「ええ、私のパートナーよ。ねっ、ユウ?」
「ウルセェ。俺とお前「キュルケ」チッ…キュルケは期間限定だろ」
「まあまあ。ルイズ、私の使い魔カッコいいでしょ」
そう言って神田に抱きつくキュルケ。
「クソ、お前離れろっ!」
そのやり取りはどうみても主従関係ではなかった。
「ま、まあ仲が良さそうで良かったわ。さすがは『微熱』ね」
顔をひきつらせながらルイズが言うと、キュルケは神田から離れ溢れんばかりの胸を張って応酬した。
「当然。私は『微熱』のキュルケですもの。ところで貴方のお名前は?」
一人置いてきぼりを食らっていた才人にキュルケを声をかけた。
「オレか?オレの名前は平賀才人」
「ヒラガサイト?変な名前ね」
「やかまし。」
「まあいいわ。ユウ、貴方も自己紹介して」
「…俺は神田だ」
「よろしくな」
そう言って右手を差し出し、握手を求めた。
「ああ。だが、俺は馴れ合うつもりはねぇ。どうせ短い付き合いだしな」
「?…どういうことだ?まさかアンタも異世界から来たのか?」
「アンタもってことはお前もそうなのか?」
「貴方もまた違う世界からってやつ?そんなことは後にして食堂に行きましょう。さあ、行くわよユウ!二人とも、お先に」
面倒だと判断したキュルケは食堂に行こうと神田を急かした。
「お、おいちょっと待て。一人で歩ける……オイ」
どんどんと遠ざかる神田の声が廊下に響いた。
(意外と悪くねぇ…少しだけAKUMAのいない世界でも楽しむとするか)
こうして異世界からの来訪者にとって初めてのハルケギニアでの一日が始まる。
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