第二話
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る?」
「チッ…帰る方法は他にはないのかよ!」
さすがにそんな賭けには踏み切ることが出来ないと判断したのか、神田はキュルケに別の方法を尋ねた。
「あるかは分からないけれど元に帰す方法は探してみせるわ」
「そうしてくれ。それまではお前の言ってた使い魔とやらをやってやる。…それで使い魔とは具体的に何をするんだ?」
「それは…」
全ての質問に答え終わる頃にはいつものキュルケの起床時刻になっていた。
「秘薬の採集とかは無理だが、ようはお前を守ればいいんだな?」
「そうだけれど、貴方魔法も使えないのにそんな細身で戦えるの?」
「無駄に筋肉をつけても意味がない」
「まあ、ちゃんと守れるなら良いわ。それにしても早起きした意味がないわ…今度は私が質問するわ。貴方の服の十字架は何?」
「このローズクロスは…いや、話すのはやめだ」
「私は知りたいわよ。ギブアンドテイクでしょ?」
フン、と鼻を鳴らす神田にキュルケはどうしても聞きたいと詰め寄る。
(だって夢の手掛かりに繋がるかもしれないもの)
「チッ…ギブアンドテイクというなら俺は既に契約という名の物を与えているだろう」
そう言って神田は胸の蓮をキュルケに見せつける。
「クッ…仕方ないわね。そう言えばこんなに会話したけれど、未だにお互いの名前は名乗ってなかったわね。…コホン、私はキュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー。二つ名は『微熱』。キュルケでいいわ。よろしく、次は貴方よ」
「…俺は神田だ」
「それで終わりじゃないでしょ?きちんとフルネームを言って」
キュルケは神田にそう言うが彼はそれきり黙ったままで反応がない。
「聞いてる?」
「……」
「もう、ユウの口から聞きたかったのに」
彼のファーストネームを言うと彼の体がビクッと震えギロッと此方を睨み付けてくる。
(へえ、面白いことを見つけたわ)
「お前…何故俺のファーストネームを?」
「お前じゃなくてキュルケ。そこの服を調べてたらボタンの裏に刻まれていたわ。ユウ カンダってね」
本調子を取り戻し、ケラケラと笑うキュルケに対し神田は怒りを覚えた。
「お前「キュ・ル・ケ」…キュルケ、斬るぞ!」
「あら、刀もないのにどうやって斬るのかしら?」
「クソ!好きにしろ。」
六幻が手元に無いため脅しも効かず、踏んだり蹴ったりだった。
だが、彼女にファーストネームで呼ばれるのは不思議と不快ではなかった。
「言っておくけど、ツェルプストーの立場からは人間の使い魔は嫌だけれど、私個人としては別にさほど気にならないから。そういうわけで改めてよろしくね。…ダーリン?」
「ふざ
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