人間の法律
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「あの・・・誰ですか?」
「楽しかったわ、ごきげんよう。しんしんと・・・」
「え!?何なの!?」
突然初対面の女によく解らない事を聞かれ、しかも「楽しかった」と・・・ルーシィは当然戸惑う。
「ノンノンノン、ノンノンノン、ノンノンノンノンノンノンノン」
すると、突然ジュビアが足を止めた。
地面がもっこり小さな山を作る。
「3・3・7のNOでボンジュール」
「また変なのが出たっ!」
地面から生えるように現れたのは、右目にモノクルを付けた中年男性『ソル』。
「ジュビア様、ダメですなぁ。仕事放棄は」
「ムッシュ・ソル」
「私の眼鏡が囁いておりますぞ、そのお嬢さんこそが愛しの標的だとね〜え」
「あら・・・この娘だったの?」
「え?」
突然の事にルーシィはますます驚く。
「申し遅れました、私の名はソル。ムッシュ・ソルとお呼びください。偉大なる幽鬼の支配者よりお迎えに上がりました」
「ジュビアはエレメント4の1人にして雨女」
そう。
この2人はエルザ達の探すファントムの主力『エレメント4』の内の2人・・・『大地のソル』と『大海のジュビア』なのだ。
「ファントム!?あ、あんた達がレビィちゃん達を!」
ジャリ、と鍵を構えるルーシィ。
「ノンノンノン、3つのNOで誤解を解きたい。ギルドを壊したのもレビィ様を襲ったのも全てはガジル様とシュラン様」
くりくり、と髭を弄るソル。
すると、突然ルーシィを水が包んだ。
「まぁ、我々のギルドの総意である事に変わりませんがね」
「んっ、ふ、ぶはっ!な、何・・・コレ!」
「ジュビアの水流拘束は決して破られない」
「あぶっ」
ルーシィが水の中から顔を出すが、ジュビアが手を動かした事で水が動き、またルーシィを中に閉じ込める。
しばらくしてルーシィの瞼が落ちていき、気を失った。
「ん〜!トレビア〜ン」
「大丈夫・・・ジュビアはあなたを殺さない」
ゴポゴポ、と水流拘束の中の空気が音を立てる。
「あなたを連れて帰る事がジュビアの任務だから。ルーシィ・ハートフィリア様」
そしてソルが歓喜の声を上げる。
「ん〜!勝利!」
「捕獲完了」
そんなルーシィの足元には、構え損ねた星霊の鍵の束が落ちて、雨に濡れていた。
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