人間の法律
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ぐぼばっ!」
3つの集団は地面の魔法陣から現れた水で構成された竜に吹き飛ばされる。
ティアは知らないのだ、普通の小娘なら知っていて当然の「容赦」や「手加減」を。
「マスター・マカロフを狙え!」
ファントム達は相手の大将であるマスターを狙う。
「かぁーーーーーーーーーーっ!」
「ぎゃあっ!」
「ぐほっ!」
「ぎべぇっ!」
するとマスターの目が光り、一瞬にして巨人と化した。
その掌で襲い掛かってくるファントムの魔導士を潰していく。
「ぐあぁあっ!」
「ば・・・バケモノ!」
ベキボキバキ、バキメキメキと折れるような音を立てる。
「貴様等はそのバケモノのガキに手ェ出したんだ。人間の法律で自分を守れるなどと夢々思うなよ」
「ひっ、ひぎ・・・」
マスターの圧倒的な強さと威厳、そしてその巨体から発せられる殺気に男は恐怖でガタガタ震え、涙を流す。
「つ、強ェ!」
「兵隊どももハンパじゃねぇ!」
「こいつ等メチャクチャだよ!・・・ぐぼっ!」
男の顔にティアの圧縮した水の球が直撃する。
「ジョゼーーーーーーー!出て来んかぁっ!」
「どこだ!ガジルとシュラン、エレメント4、どこにいる!?」
敵を薙ぎ払いながら、マスターとエルザはファントムの主力である6人を探す。
そんな妖精の尻尾と幽鬼の支配者の戦を天井の組み木の上から眺めている影が2つ。
「あれが妖精女王のエルザ・・・ギルダーツ、ラクサス、ミストガンは参戦せず、か。なめやがって」
「確かにお強いですが、ガジル様には到底及びませんわ」
それはギルドをボロボロにし、レビィ達3人を痛めつけた張本人・・・ガジルとシュランだった。
「しかし・・・これほどまでマスター・ジョゼの計画通りに事が進むとはな・・・せいぜい暴れまわれ・・・クズ共が・・・」
ガジルが不敵な笑みを浮かべる。
「えぇ、ガジル様のおっしゃる通りです」
シュランは薄らと優しげな笑みを浮かべ、恭しく頭を下げた。
所変わって、ここはマグノリア。
「はぁー・・・皆あたし、置いてっちゃうんだもんな」
マグノリア病院を後にしたルーシィは、溜息をつきつつ歩いていた。
すると、ポツポツ・・・と空から水が落ちる。
「やだ・・・天気雨?」
ザザザザザ・・・と雨が降る中、その雨の中から人影が1つ。
「しんしんと・・・そう・・・ジュビアは雨女。しんしんと・・・」
青色の髪をくるんとカールさせ、紺色のバーパパを被った少女『ジュビア』。
胸元にはてるてる坊主が付いている。
「はぁ?」
「あなたは何女?」
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