人間の法律
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ここはマグノリア病院。
その病院の一室で、体中に包帯を巻いた3人が目を閉じて横たわっていた。
「レビィちゃん・・・ジェット・・・ドロイ・・・」
ルーシィが悲しげな表情を浮かべる。
「ヒドイ事するんだなぁ・・・ファントムって・・・」
『聞いたよルーちゃん!小説書いてるんだって!?』
『うわぁ・・・もう広まってるのかぁ〜・・・てか、ルーちゃん?』
『私はレビィ、ルーちゃんと同じ17歳!こっちはジェットとドロイ、同じチームなの』
『ども・・・』
『可愛い』
『私・・・書くのは全然だけど、本読むのは大好きなの!よかったら今度読ませてくれない?』
『そ、そんな、まだ人に見せられるようなモノじゃ・・・』
『なーに言ってんの。モノ書きなんて人に見られてナンボじゃねーの』
『よく言うだろ?作家ってのは他人にシリ穴見せるようなモンだって』
『う・・・』
『恥ずかしがってたら始まらないもんね。見せて見せて!ね!お願い!お尻の方じゃないわよ』
『ま、まだ途中なんだぁ・・・』
『じゃあ完成したら読者1号になっていい?』
『う、うん』
『約束♪わーい!』
「許せないよ・・・アイツ等・・・」
ある日のレビィ達との会話を思い出し、ルーシィは目に涙を溜めた。
一方、こちらはフィオーレ王国北東に位置するオークの街。
その街に存在するのが、幽鬼の支配者だ。
「だっはー!最高だぜー!」
「妖精の尻尾(ケツ)はボロボロだってよ」
「ガジルとシュランの奴、その上3人もやったらしいぜ」
「ヒュー!」
「そういやマスターの言ってた『奴』って誰よ?」
「さぁ」
「手を出すなとか言ってたな」
「どうでもいいさ。惨めな妖精共に乾杯だ」
「今頃羽をすり合わせて震えてるぜ」
妖精の尻尾の悲劇を肴に、ファントムの男共は酒を飲む。
「あ!いけね、こんな時間だ」
「女かよ」
「まぁまぁいい女だ、依頼人だけどな。脅したら報酬2倍にしてくれてよォ」
キャハハハハッと男が笑う。
「俺なら3倍までいけるよ」
「言ってろタコ」
「ははははは!」
そんな会話をしながら、男はギルドの出入り口へと向かう。
・・・が、男が外に出る事は出来なかった。
「!」
突如ゴッと音を立て扉が壊れ、男は背後のテーブルを巻き込んで壁に直撃する。
ゴォッ、バキャ、ガゴッと荒々しく、男は吹っ飛ばされていった。
元々扉のあった場所には砂煙が立ち、微かに晴れた箇所から覗くのは赤い紋章。
そして『奴等』の『親』は叫んだ。
「妖精の尻尾じゃああっ!」
そう。
そこにい
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