ロノフィンは何処に?
明星の英雄
ロノフィン組A
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「そうだ、すっかりあいつらのことを忘れていた。どこにいるんだ?」
「今恐らく長老に謁見している頃だと思われます。
謁見なさるのであればここから真っ直ぐ歩いて家が連なっている所の向かって一番左端が長老の家です。」
「ああ、教えてくれてありがとう。」
と、ロノフィンのど真ん中に位置する大きい道を歩いて行った。
「ここか、長老様の家ってのは。」
と、中から笑い声が聞こえた。
ドアを叩き、中からどうぞと声がしたので入ったロギアを迎えていたのは
「ようこそ、龍と共に栄えた街ロノフィンへ。私が長老のバースクリント=リデントだ。
まあ、気楽にバース爺さんとでも呼んでくれればそれでいいわい。」
ロノフィンの長老、バースクリントと
「大丈夫だったか?ロギア。丸一日寝込んでいたようだが…。」
「とりあえず、長老からの歓迎の印だそうですのでこれを。」
ワーノルドから差し出されたのはどうやら酒のような物。
「お心遣いありがとうございます、長老。
それで少しお話が…」
というと、長老はロギアの前に手のひらを差し出し
「皆まで言わんでも良い。すでにこの者達から、そして陽龍様より言伝は頂いておる。
確かにここ最近ワシも生きた心地がせんだわい。
お主も空を見た時、飛び交う多数の龍を一緒に見たであろう。
あれらは全てこの都の民のものが他の街と交流するために遣っている竜。
そやつらが竜の宴と共にめっきり動こうとせんようになってしまった。」
「長老様は、北エルデの古記について何か知っていますか?」
「ファッファッファ!当たり前じゃ。この古の都ロノフィンには大陸中の古記、神話伝、口授伝が残っておる。
他の街ではロノフィンは『学者の楽園』とまで言われておるらしいがの。」
「そうでしたか…では陰龍ネヴィアの存在も…?」
ロギアがカルヴォの隣に座る
「うむ。そうじゃ、お主らに時間が無いのはこちらも重々承知しておるが、
歴史学者も知らぬ爺の戯れ話に付き合ってくれぬか。」
「是非、お願いします!」
身を乗り出したのはカルヴォ。
「そういえばお主は学者の卵と言っておったな。よろしい。
時は数百年前まで遡る…。」
長老は遠い目をしながら語り始めた。
「この世がまだ繁栄の字も、混沌の字も知らぬ、平和に満ち溢れておった時の話じゃ。
一人の冒険家がこの世の未開の地を探し、旅に出た。
この冒険家が後にタレミシア大陸の地図を完成させる男じゃ。
その男が今で言う北エルデ地方に差し掛かったとき、突然竜の咆哮を聞いた。
始めはその辺に居るモンスターが縄張り争いでも始めたんじゃろうと高をくくっていたが、実はそうではなかった。」
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