ロノフィンは何処に?
明星の英雄
ロノフィン組A
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テンがないだろう?」
「何っ…!?ホントだ。」
数分前、あたりに群生していたサボテンがこの周囲には生えていない。
「この近辺はディアブロスのテリトリーである可能性が高い。
それも、今は繁殖期。気性が更に荒い雌個体のかもしれない。」
「こりゃいよいよもってマズイか…。ガムロスは?」
空中を飛んでいたガムロスは少し離れたところで、ドンドルマの上空にいた時と同じように舞っている。
「全員、臨戦態勢をとっておけ。地中から突き上げられたら最悪徒歩移動だ。」
「分かった。ワーノルド、荷車を進めてくれ。」
「はい。」
ワーノルドは手綱を張った。
それから数分、ディアブロスの出現は無く。ガムロスの移動速度も低下した。
「どうやらロノフィンはもうそろそろの様だな。
しかし、村のような集落はどこにも見えん。一体どうなってるんだ?」
その時、ガムロスが急にその場で高速回転しだし、巨大な竜巻を作り上げた。
「なっ!?マズイな…このままだと竜巻に吸われちまうぞ!」
「いや、このまま行きましょうロギアさん。」
「おいおい正気か…、いやおかしいのは俺の方だったようだな。」
ガムロスは竜巻の傍で舞っている。
「そのまま突っ込め!」
「はい!」
ワーノルドが手綱を思いっきり張り、音と痛みに驚いたアプトノスが我を忘れて竜巻に飛び込み始めた。
「おおおおおおおおお!!!」
「…ん、ここは…?」
ロギアが目を覚まし、起き上がったのはある民家の中。
屋根は藁葺きで、壁は東方の国で用いられる漆喰という物で固められている。
「何だってこんなとこに…。」
その時
「気がつきましたか?」
ロギアが声の方へ振り返ると、そこには竜人族らしき人が見慣れぬ布に水を浸しながらこちらを見ていた。
「あの…ここは?」
ロギアはどこで痛めたかも分からない場所の痛みに顔をしかめながら尋ねた。
「ここは古の都ロノフィン。龍と交わり、助け合い、発展してきた場所。
貴方達はエイン村から来たのね?」
「なぜそれを知っている?」
「ガムロス様がそう教えてくれたわ。決して危害を加えぬようお告げ下さったのもガムロス様よ。」
ロギアはガムロスという言葉に反応し、慌てて外に出た。
そこに広がっていたのは雲ひとつ無い澄んだ空に周囲を森林に囲まれ、人と人とが陽気に毎日の生活を謳歌している都だった。
頭の上を竜に乗った人が飛び回り、先ほどの人が言っていた事が本当だったのが見て取れる。
「あの…、お連れの方々なんですが。」
それを聞いたロギアは
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