第六十五話 瓦解する最中に
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。確かに成功率は低いのは事実だし、難しいことは事前に理解していたことだ。だが、だからといって味方を切り捨てると言うのかとそんな思いが出てくる。
「大体な、仮に制圧できても意味有ると思ってるの?」
『ダナ中尉、それは一体どういう事ですか……』
「ばっかだな、コロニーレーザーが元々連合の手にあったからって本当にあっさりと制圧できると思えてんのか?破壊するっていうならまだわかるぜ、破壊すればいいポイント自体はわかってるんだからな」
ダナは呆れたようにNダガーNのパイロットに対してそう言い放ち、パイロットはますます苛立ちを募らせる。何が言いたいと言うのだ彼は。
「だが、ザフトがセキュリティをそのままにしてるって言えるか?大体奪えてどこ狙うよ?今のこの位置からじゃあプラントは狙えねえぜ」
そこまで言われて初めて気付く。コロニーレーザーを制圧する。それはコロニーレーザーの管理をしている場所でデータを打ち込んでコントロールを奪うという事。その為のデータ自体は存在しているがザフトが果たして何の対策もせずに連合が使っていた時のままに放置していると言うのか?とはいえ、そちらに関しては時間さえかければ制圧出来るはず。成功率はさらに下がることになるが出来ないという事はだろう。
しかし、今のコロニーレーザーの存在する位置。L2にほど近い位置に存在しているが、プラントを狙うには角度的に月が邪魔をしてしまい狙うことなどできないのだ。それを彼は今初めて知らされた。
――――つまり、始めから彼らは成功しようが失敗しようが詰んでいるのだ。
『何故、そのことを言わなかったんですか……』
言うタイミングなどいくらでもあったはずだ。警告として言う事も、その上で何故そのことを何故一士官でしかないダナがそのようなことを知っているのか?そもそもそういった情報をネオ達が知らないとは思えない。なのに何故?
「ああ、何でって事?そりゃ簡単だよ。言わなかったのは言ったら面倒になるからだ。それで俺が知っててロアノークが知らない理由は――――」
――――全部、俺が仕込んだことだからだよ――――
一瞬、何を言われたのか分からない。思考が停止する。仕込んだ……何のために?しかし、その疑問が解消されることはなかった。何故なら、彼はこの場で消されることになるからだ。
「ま、俺一人で全部できるはずもないけどな――――協力者ってのは案外役に立つもんだぜ?」
彼がその発言をした次の瞬間、ネロブリッツのアームがNダガーNを掴みとる。いきなりの不意打ちに碌な抵抗が出来ないまま捉えられた。そして、そのままNダガーNが装備している対艦刀を態々抜き取り、それを使ってコックピットを貫いた。
「ま、証言者残すわけにもいかねえし、かと言って派手な殺し方したらザ
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