戦闘校舎のフェニックス
第28話
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ば1対15。多勢に無勢だ。正直まともな時間稼ぎも難しい。
だが、今回は魔王様の擁護がある。イッセーとライザー、そしてサーゼクス様が話をつけるまで時間を稼げばいい。
もっと言えば、イッセーがサーゼクス様の元にたどり着けばいい。
魔王の対話を一悪魔が遮るなんておこがましいことだ。
「これが最後におっしゃっていた言葉の意味なんですわね」
「ああ。それにさっき言っただろ。盛り上げにやってくると。花嫁泥棒なんてかなり盛り上がると思うんだがな」
「取られる側の身内としましては嫌な話ですわ。それにまだとられておりませんわよ」
ごもっともだ。
その辺りでイッセーはライザーの元に着いたようだ。
「部長の―――リアス様の処女は俺のものだ!」
ああ。どうやら問題無い、いつも通りのイッセーのようだ。頭は問題だらけだが、元からか。
「何を考えてますの!?あの男は!?」
「部長を取り返すことだろうな。すまない」
「・・・苦労してますわね」
なんだか同情された。もうこのことについては慣れと諦めの境地に行っている。
関係者共々会場が騒然としている中、一人言葉を発する人がいた。
「私が用意した余興ですよ」
この騒動の計画者にして今回の黒幕であるサーゼクス様だ。
「ドラゴンの力がみたくて、ついグレイフィアに段取ってもらったよ。それに可愛い妹の婚約パーティー、派手な演出も欲しいモノだ。そこで伝説のドラゴンと伝説のフェニックスとの決闘で会場を盛り上げるっというのはどうだね?」
伝説同士の決闘。催し物としてはすごい演出だろう。最もその中身は花嫁を取り合う決闘でもあるわけだが。
「さすが魔王様ですな。面白い趣向をお考えになる」
「ドラゴン使い君。この私と、上級貴族の方々に君の力を今一度見せてはくれないか?」
「はい」
イッセーが返事をした。
「ライザーもいいかい?」
「いいでしょう。このライザー、身を固める前の最後の炎をお見せしましょう!」
ライザーも返事をした。
これで決闘の舞台が完全に整ったことになる。
「さて、ドラゴン使い君。勝利の対価は何がいいかな?」
その言葉に再び辺りは騒然とする。
「サーゼクス様!?」
「下級悪魔などに対価などと!」
そう言う悪魔に対しサーゼクス様は言い返す。
「下級と言えど悪魔なのですから、何かをさせる以上はそれ相応の対価を差し出さねばならない。何がいい?爵位か、それとも絶世の美女かい?」
その言葉はイッセーにとって最高の申し出だろう。ハーレムを目指すアイツにはその夢を掴めるチャンスだ。だが、今のアイツにとってそれらは道端の石も同然の物に成り下がっている。
「リアス・グレモリー様を返してください!」
はっきりと、物怖じせずに答えた。それが今のアイツが望むものだ。
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