第6話 男は死ぬまで男を貫く! 古き極道の古き喧嘩道
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く、袋叩きにあってしまったのだ。
半死半生の状態のまま、ゴクドウ星人はおぼつかない足取りのまま訪れたのがこの地球だったのだ。
そして、目が覚めるとゴクドウ星人の体は赤く燃える消防車と合体してしまっていたのであった。
しかも、驚きの余り声を挙げてしまったのを、偶然整備をしていた消防隊隊長に聞かれてしまったのである。
それこそ、ゴクドウ星人と彼等消防隊との出会いでもある。当初は勝手に入り込んでしまった手前上、すぐにでも此処を立ち去ろうと考えていたゴクドウ星人であったが、隊員達や隊長にその男気を気に入って貰えたらしく、共に消火活動を手伝って欲しいと誘いを持ちかけられたのだ。それ以来、かつての極道の姿は成りを潜め、今はただ、燃える炎に喧嘩を売る真っ赤な消防車としての第二の人生を歩んでいるのであった。
【これが、わしがこうしておるこれまでの経緯っちゅう話じゃ】
一通り話し終えたので一息つくゴクドウ星人。その話を聞いていた番とバンチョウは揃って涙を流して感涙していた。
「お前、相当苦労していたんだなぁ……久しぶりに男に出会った気分だぜ」
【にしても極悪組の奴等、許せねぇぜ。今にも俺の熱血ボルテージが沸騰しそうになってきたぜ】
改めて極悪組に対する怒りが込み上げてくる番とバンチョウであった。
そんな矢先、喧しい音量で警報が鳴り響く。危険を知らせる音色であった。それを聞いた途端、番達の顔色が変わりだす。
『火災指令! 火災指令! 番町全体にて大規模火災が発生! 全消防隊は直ちに出動し、消火活動並びに救助活動を開始せよ!』
「大規模火災だと! まさか……」
番の脳裏に不安が過ぎった。こんな短時間に大規模な火災を人間が起こせる筈がない。出来るとしたら恐らく奴等しか居ないだろう。
そう、ゴクアク星人達の事だ。
「火災発生だ! 行くぞお前等!」
間を置かずに先ほどの消防隊と隊長達が姿を現す。そして、皆がゴクドウ星人が憑依している消防車へと飛び乗る。
「頼むぞレッド! 俺達が遅れたらその分多くの市民が苦しむ事んなっちまうからな」
【おぅ、わしに任せるんじゃぁ! 炎と喧嘩じゃぁ!】
気合充分のまま、レッドと消防隊達が燃え上がる番町へと走る。それを後ろで見ていた番とバンチョウもまた燃え盛る番町へと向った。
ただし、二人は消火活動を行うのではなく、火災の元を断つ為にである。
番とバンチョウの読みは当たっていた。大規模火災を引き起こしていたのは極悪組の組員が行っていた放火であった。
【ゲッゲッゲッ! 燃えろ燃えろ! 全て灰になっちまえぇい!】
極悪組の組員であるホウカ星人が下卑た笑みを浮かべながら両腕から2万度の火炎を放射し町を焼き払っていく。
其処へタイミング良く番を乗せたバンチョウが到着する。辺
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