暁 〜小説投稿サイト〜
勇者番長ダイバンチョウ
第6話 男は死ぬまで男を貫く! 古き極道の古き喧嘩道
[5/11]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
バンチョウだけはギョッとした目でそれを見ていた。
「お、おいバンチョウ! 今、あの消防車……喋ったよなぁ?」
【間違いない! あの消防車も俺達と同じで外宇宙からやってきた奴等に違いねぇ!】
 どうやらあの消防車もバンチョウやドリル番長と同じ存在だったようだ。だが、となれば疑問が芽生えてくる。何故喋る消防車の存在に消防隊員達は何ら疑問を抱かないのだろうか?
 バンチョウが初めて喋った際には流石の番でも度肝を抜かせた程だと言うのに。
(ちと、探りを入れた方が良いかも知れないな)
 疑問を振り払う為、番は例の喋る消防車について調べた方が得策だと思い出す。
 もし、あれが番達にとって敵だと言うのならそのまま放っておく訳にはいかないからなのだから。




     ***




 消火作業を無事に終えた後、例の喋る消防車は消防隊隊舎にあるガレージにて納まっていた。その周囲には先ほどの消火活動に参加した消防隊員達が集まっており先の消火活動の成功を皆で祝っていた。
「お前等のお陰で無事に消火活動を終える事が出来た。各自休息を取り次の災害に備えてくれ」
「了解です!」
 隊長の労いの言葉を受け、隊員達が揃って敬礼の姿勢をとった後、隊舎内へと戻っていく。隊長はと言うと、一人残り消防車の前に腰を降ろした。
「お前も今回大活躍で助かったよレッド」
【水臭い事言うんじゃねぇよ大将! ワシとおまん等が揃やぁ消せん火災なんざありゃぁせんのじゃぁ!】
「頼もしい限りだ。だがお前も無理すんじゃねぇぞ。お前も奴等と同じ俺等『紅組』の一員なんだからな」
【分かっとるけぇ安心せぃ。わしゃぁそんじょそこらのヒヨッコより遥かに頑丈じゃ。ちょっとやそっとじゃビクともせんわぃ】
「そうかそうか。俺も今日は休むとするわ。お前も休んでおけよ」
 そう言い、隊長もまた隊舎内へと入っていった。誰も居なくなったガレージ内にたった一台残された消防車もまた、次なる災害に備えて束の間の休息を取ろうとしだす。
「よぉ、眠ろうとしている所で悪ぃな」
【んぁ?】
 思わず声を挙げてしまいハッとなる消防車。その目の前には轟番が立っていた。
 必死に言い訳を探ろうとしたがすぐに諦めた。どうやら彼は知っているようだからだ。喋る車について。
【おまんはワシが言葉を発しても何も驚きゃぁせんのかぁ?】
「まぁな。何せ家にも同業者が居るもんでな」
【???】
 言葉の意味が今一理解出来ていない消防車。そんな彼の前に一台の軽トラが姿を現した。
 無論、バンチョウである。
【その喋り方。お前、あのゴクドウ星人か?】
【そう言うおまんはバンチョウ星人か? しかし何でまたおまんみたいな輩がこの星に居るんじゃ?】
【た、只の観光だよ観光!】
 必死に言い訳してみたが嘘
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ