第6話 男は死ぬまで男を貫く! 古き極道の古き喧嘩道
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ョウは互いに協力してゴクアク星人達と戦ってはいるが、実質的には二人は敵同士なのだ。
そんな敵である筈のバンチョウ星人と一つ屋根の下で共に生活するなど御免被る。
だが、幾ら番が否定したとしても恵や真が賛成している以上反論のしようがない。第一、この家のパワーバランスは一番が母なのだ。
女を殴れない番にとって、女+母である恵には全く太刀打ちが出来なかったりする。
強い男ほど案外弱点が多かったりする。
「はい、それじゃバンチョウ君は今日から我が轟家に居候に来た客人って事で決定ね。番もこれからはバンチョウ君にあんまり酷い事しちゃ駄目だからねぇ」
「うぐっ、わ……分かったよ―――」
腑に落ちないが仕方ない。母が決めた事なのだから息子である番にそれを反論する資格など無いに等しいのだから。
***
バンチョウの存在が轟一家に明るみとなってしまってから翌日の事。別にこれと言った変化などはなく、何時も通りな生活を送っていたりする。
只一つ違う事と言えば、番とバンチョウが隠れて話し合いをする事がなくなった事位だったりする。
そんな訳で、番とバンチョウは揃って町を練り歩いていたりしている。
「はぁ……お袋にゃぁ敵わねぇなぁ」
【天下無敵の番長にも弱みってのがあったんだな】
「るせぇ!」
口を尖らせる番。こうも最近不機嫌になる要因が続いている為に日増しに番が不機嫌な顔をする機会が増えている傾向にあるのは事実だったりする。
そんな不足な事態を払拭する為なのか、はたまた単に暇潰しの為なのかは分からないが、とにかく番は町に繰り出して気ままに歩いていたのであった。
町では何時も通り平和な日常が続いており、道行く人々はそれぞれの日常を送っている。学生は友達と語らいながら歩いており、背広姿の人たちは携帯を肌身離さず耳元に近づけて額から汗を流しながら歩いていたりする。
そんな感じの毎度変わらぬ番町の風景だったりする。
「は〜〜、退屈だぜぇ……どっかで誰かが喧嘩売ってくれねぇかなぁ」
【同感だな。最近ゴクアク星人の襲撃もねぇし、このままじゃ体が鈍っちまってしょうがねぇぜ】
此処最近ゴクアク星人の襲撃はとんと止んでいる。平和な事に変わりないのだろうが、番達からして見れば退屈極まりない。血の気の多い二人にとっては正に地獄の日々と言えるのだろうか?
そんな事をしている二人の横を、物凄いスピードで一台の消防車が駆け抜けていく光景が見えた。
真紅のボディに白金のはしごと放水用のホースを取り付けた勇ましい姿の消防車に数人の消防員を乗せてひたすらに道を走っていく。
その光景が番とバンチョウの目に留まった。
【番、さっきの赤い車は何だ?】
「あぁ、ありゃぁ消防車だな。火災が起こった場所に一目
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