第11話:お前が責任とれ!
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ワン)にある!」
もう怒りの収まらない俺はポワンに向き直り大声を上げる。
「本当にごめんなさい……お怪我の方は私が直ちにベホマで治しますので……」
そう言うとポワンはベホマを唱え、俺を暖かい光で包み込む。
自宅地下で空樽群に突っ込んで出来た怪我も、この村でベラに引き摺られて出来た怪我も、一瞬で治り身体の調子は万全になった。
「ポワン様……「ベラ! 貴方は先ず、何をしでかしたのかを理解しなさい!」
そこからポワンの説教が始まった。
かなり厳しい説教が始まった。
延々3時間……俺、今回の被害者だし……この場から暇潰しに出かける訳にもいかず……何だか俺まで拷問を受けた気がする。
そして拷問……ゲフンゲフン、説教が終わり……ベラが泣きながら謝ってきた。
何か俺も一緒に叱られた様な気がする連帯感と、よく見ると結構可愛い女の子のガチ泣きで、罪悪感が積もっている……
おかしいな……俺、被害者だよね?
「申し訳ございませんでした。私の名はポワン……そしてこの娘はベラ。我々は「知ってます、エルフ族……いえ妖精の皆さんでしょ! 俺の名はアルス……俺は以前から、他の人達には見えない不思議な方々を見てきたので、大方の予想は付きます。何かお困りの事があるみたいですので、俺に出来る事があれば手伝いますよ」
はい。勿論ハッタリです。
半透明な奴等なんて、これまでにベラ以外見た事ないし、原作知識がなければ、この状況を理解する事なんて到底ムリ!
でも、もう飽きてきたんだよね……サッサと話を進めたいんだよね。
「これは驚きました……何か特別な能力をお持ちだと感じましたが、既に我らの事を理解しているとは!」
この部屋にはポワンとベラ以外にも、幾人かのエルフが立ち会っている。
その全てが俺の発言に驚き、俺を特別な存在として見詰めている。
う〜ん……気分が良い。
「では話が早いです……是非ともアルスにお願いしたい出来事が在りまして……お力を貸して頂きたいのです」
そして今回の事件の経緯を説明するポワン。
まぁ内容は分かってたが、案の定『春風のフルート』奪還が俺への頼み事だ。
「ポワン様……勿論俺はご協力します。ですが問題が一つ……」
俺はポワンの依頼を快諾し、好印象を与えてから問題点を説明する。
あぁ……問題点ってのは俺ちゃんの事ね。
「あの……俺、戦えないんですよ。戦闘は苦手で……友達のチロルとスドー君に、戦闘は任せる事になっちゃうんです。ですから……」
言葉を濁しているが、俺は“戦闘要員を多数派遣しろ”的な事を訴える。
ベラは随行決定なのは当然として、戦士系のエルフを2.3人貸してくれても、罰は当たらないよね。
屈強な女戦士さんを2.3人派遣して“うふふ坊や……可愛いわね”的
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