第99話
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収まりそうな馬鹿でかい封筒をごそごそ取り出し、営業モードのにっこり笑顔で言う。
「本来は学生向けではないんですけど、大覇星祭終了後の振り替え休日期間を利用して参加するプランでして、旅行に関しての詳しい日程、観光予定、必要書類などは全てこちらにありますので、後で目を通しておいてください。
なお質問がある場合は当女学院ではなく旅行代理店の方にお願いします。
ささ、どうぞどうぞ。」
ずずい、と巨大封筒を向けられたが、この期に及んで上条当麻はこの降って湧いた事態に、とんでもない落とし穴がないかと勘繰っていた。
上条は両手を組むと、うーんと首を斜めに傾けて、聞いた。
「あのー、ちょっと聞いても良いですか?」
「旅行に関するご質問にはお答えできない場合があります。
それでもよろしいなら。」
「一等賞って、あの一等賞ですよね?」
「ご質問の意味が分かりかねますが。」
「一番運の良い人が当たるあの賞なんですよねッ!?」
「ええと、もう行っても良いですか?」
「いや待った!これは北イタリアの旅なんですよね?」
「これぐらいなら答えられるので答えますけど、書面にそう書いてあると思うのですが。」
「気がついたら飛行機が得体の知れない科学宗教の私設空港に向かっていたりとかっていう壮絶展開はありませんよね?」
「・・・・・あ、分かった。
もしかして海外旅行はこれが初めてですか?」
呆れたというよりも、むしろ何だか優しげな目で見られてしまった。
どうも霧ヶ丘お嬢様視点では、上条がまだ見ぬ外国の光景に恐れをなしている困ったちゃんに見えているらしい。
「とにかく二等賞以下の発表もありますので、質問は旅行代理店にお願いします。」
「あっ、ちょっと!いや俺も分かってるよ、十中八九そんなイレギュラーは起きないって事ぐらい!
でもなんかありそうじゃね?
飛行機がいきなりハイジャック犯に乗っ取られたり、目を覚ましたらそこは南極のど真ん中だったりとか!
分かってるよ考えすぎだって事ぐらいでもなんか落とし穴がありそうな気がするけどこれ本当にペアで北イタリアに行けるんだよな!?ねぇってば!!」
「って、事があったんだけど。
これを聞いて恭介はどう思う?」
「そんなくだらない事を聞かせる為にお前らはわざわざ俺の部屋に来たのか。
しかも、ついでにご飯も作れ、と。」
「とうまが勝手に来ただけだもん。
でも、きょうすけのご飯は食べる!!」
場所は変わり麻生の部屋。
上条は大覇星祭最終日に起こった不思議な出来事を麻生に相談しに来たのだ。
ついでに、昼頃だったのでご飯を作ってもらう事にしてもらった。
珍しくも麻生も昼ご飯を作
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