暁 〜小説投稿サイト〜
生還者†無双
存在する意味
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ご主人様っ!」
「いよぅ……良い朝だぜ」

上半身を起こして背伸びをする
パキパキと背骨がなり心地よい
まして美人が起きた目の前に居れば尚更だ
目を閉じてからあんまり時間は立っていないみたいだが
どう見ても……怒ってるなこの3人娘は……
気迫に圧倒され苦笑いをするしかない暁
疲労でぶっ倒れているこの状態では……
反論も出来ん

「もう!全然良い朝じゃあないよ!心配したんだよ!」
「全くです!ご主人様はもっとご自分を大切にして下さい!」
「そうなのだ!そんな所で寝たら風邪ひくのだ!」
「すまねぇ、ちっと働き過ぎだぜ」
「そう言えば賊共は……」

愛紗が暁に訪ねようとした時
血相を変えた物見の伝令が報告にきた

「報告!賊の野営陣地は壊滅!砦も跡形も無く……」

3人は暁の方を一斉に見る
当の本人はまた…寝ていたのであった

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

所変わって白蓮の城に戻り、今報告をしている
賊の頭の殺害と砦の破壊、偶々賊の征伐に来ていた曹孟徳がほとんど片付けた事を
オブラートに包んで報告した
味方の損害は0で結果的には良いのだが……
お上に何て報告すれば良いんだと白蓮が頭を抱えていた
まぁ俺には関係ねぇからな……頑張ってくれ
若干の後ろめたさを感じながら玉座を後にする
その日のうちに荷車を勝手に借りて廃村から資材を回収
街から少し離れた小高い丘にシートを広げ、物を展開していく
眼下に街を一望でき中々良い眺めである
まず使った武器の整備をしねぇとな
部品一つ一つ入念に確認し組み立て、弾倉に弾を込める
最後にケプラー繊維で出来た頑丈なカバーを切りポンチョを作った
少々雑な作りだが雨風は凌げるだろう
大きめのアサルトバックに必要な物をぶちこむと日はもう傾いていた
朝日同様綺麗な夕焼けを眺め思いだす
変態が言っていた事を……

「俺を中心に動いている……か」
「ご主人様?」
「なんだ?桃香達じゃねぇか、どうかしたのか?」
「えへへ……此処って夕焼けが綺麗に見える所なんだよ♪」
「確かに綺麗だな」
「そうでしょ?私もお気に入りなんだぁ〜」

少し離れた所で愛紗と鈴々がじゃれついている
相変わらず元気の良い娘達だ

「ご主人様、私皆が笑って過ごせる様な世の中にしたいの」
「それは中々……難しいぜ桃香」
「え?」
「弱肉強食……弱い者は強者に喰われる、それが現実だ」
「それでも……私はこの志を貫きたいの」
「ならば覚悟するんだな……志を貫く為に敵を殺す覚悟を、味方を死なせる覚悟をな」

真っ直ぐ桃香の目を見て言う暁
また桃香も目を反らす事なく暁を見ている
かつて戦場でも最後まで人命を気遣う奴がいた
敵にも情をかける甘い奴だ
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