45限目 思い出のやつ
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明久が訳知らずに学校をサボっている間に坂本たちは来週に予定されている姫路と高城の二人の婚約祝宴の準備に追われていた。霧島、工藤、優子、美波の四人は当日の参加者名簿作成。そして姫路と高城は当日の会場の下見
「素敵ですね!高城さん」
「ええ、本当ですね」
「しかし、あくまで婚約祝宴ですよ?こんな本物の結婚式場ですることもないのに」
といいつつも姫路の両手には沢山の式場のパンフレットがあった。それほど、女子にはこの結婚式場とは特別なところなのだろう。
「・・・高城さん」
「何ですか?姫路」
「もし、もしですよ?一年待てずに他の人に行ったらどうするんですか?」
さっきの無邪気な顔から一変して真剣な表情で高城に問いかけた。そして高城はそんな姫路の渇を優しそうな目で見つめながら
「その時は私は潔く退きます」
「な、なんであなたまでそんな考えなんですか?」
「あなたまで?」それは高城だけではなく明久も含まれていた。今、この半年で一番姫路の心に吉井明久という人間が大きかった。だから不安になったのだ。もし私が明久君に行ってしまったら高城さんと明久君はどうなってしまうのか。
「それは、私も吉井恐らく同じ事を考えているからでしょう」
「なんですか?」
「私は、あなたは幸せになれるのならば喜んで私は退く覚悟です。まぁあの方は分かりません。しかし私はあなたを信じて一年待ちますよ」
そしてその頃坂本、秀吉、土屋は
「・・・・・こんな感じでいいのかしら?」
「はい、十分です。ありがとうございました」
三人は当日に使う両親からの言葉動画で姫路宅にいた。撮影もおわり坂本達が帰ろうとすると姫路のお母さんが雄二を引きとめた
「ねぇ?坂本君聞きたいことがあるんだけどいいかしら」
「なんでしょう?」
「吉井明久君はこないの?」
「ああ、あいつならまたいなくなりました」
「じゃあ本当にあの子帰ってきたのね」
「はい、でもあいつはちゃんと来週来ますよ」
「これからも瑞樹のことよろしくね?」
「「はい」」
そして用を済ませた坂本達は姫路宅をでて再び文月学園に向かった。すると坂本達とすれ違えで一人の男が姫路宅を訪れた
「吉井君!!お帰り」
「こんにちは、姫路さんのおかあさん」
「どうしたの?学校行ってないみたいだけど」
「まぁ、ちょっと」
そして姫路のお母さんは明久を自宅の中に招き入れた
「さっき坂本君たちがいたのよ?」
「そうですか」
「それで?何の用かしら?」
「一つ聞きたいことがありまして」
「何かしら?」
そして明久は自分と姫路の原点とも言える場所に還ろうとしていた。というよりこうするしかできない
「ええ、そうよ。あの子あの日からす
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