第一物語・後半-日来独立編-
第五十三章 その場所へ想い走らせたならば《4》
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めることは、誰であろうと苦しいものだ。出来れば一人の犠牲も出さずにしたいものだった」
「黄森に歯向かうものは死、あるのみです。あの方達は黄森を裏切ろうとしましたので、当然の報いです。それを利用して宇天長の流魔結晶を頂き――」
「エリザ殿、あまりべらべらと話すのはいかがなものかと。長は辰ノ大花の者達に憎まれようとも選んだのだ、他人の命を犠牲にして自分が生きることを。敵に同情されては長の機嫌を損ねるだけだ」
確かにと、頷く。
「何処と無く拙者達の長と宇天長は似ている」
「何処がですか? 私達の長の方が綺麗だし、格好いいし、強いし、妹思いだし、素直じゃないですが仲間思いだし、完璧だと思いますけど?」
「エリザ殿の長ラブは理解している。だが、そう、強がっているところが……特に、な」
「はあ……私には解りかねますね。私達の長は強いです。確かに虚勢を張っているところもありますけど、けど強いですから」
「うむ、そういうことでいい。話しはここまでにしよう。来るぞ」
「先程までの雷が止みましたね」
「各位警戒態勢、日来長の出現に備えろ」
映画面|《モニター》を表示し、黄森の者達に伝える。
終えると、彼女ら二人もお互い武器を掴み取る。
静まり返るこの雰囲気が、今にも変わりそうだと思いながら待ち続ける。
日来の長が現れるのを。
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