暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
41話:過去の記憶と想い
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る責任が伴われる、てか?」
「ふむ、そうだな。それなら、そういう事にしておこう」

俺の言葉にヒゲをまた摩りながら、“神”は微笑む。

「では、健闘を祈ってる」
「あぁ……ありがとな」
「ふっ…」

そして“神”は俺に背を向けたまま、霧散していった。
それと同時に、止まっていた時間が動き出す。色をなくしていた世界はそれを取り戻し、鳥や洗濯物、風や光が再び動き出す。

「……ザ・○ールドみたいだな…」

ふと思った事を漏らし、俺も小さく微笑む。

〈気持ち悪いですよ、マスター〉
「そういうなよ、トリス。それよか、久しぶりだな」
〈ご迷惑をおかけしました〉
「迷惑なんてかかってねぇよ?」

右手首のトリスが中心の宝石を点滅させ話しかけてくる。
よく見ると、今まで白だけだった宝石以外の部分に所々マゼンダの筋があって、宝石の周りにはベルトの時にあるライダーレクストがあった。しかもクウガからウィザードまで。

「どうしたの、お兄ちゃん?」
「ん?あぁ…いや…」

そのとき後ろから声をかけてきたのは、真希だった。

「それより早く戻ってきたら?」
「……いや、これから行くところができた」
「?なのはさん達のところ?」

いや、と答え、俺は振り返って真希と向き合う。

「もっと…ここからだと遠い所だ」
「え…?」

そう言いながら俺は真希に歩み寄る。

「だからもうお前とも…会えなくなる」
「………」

そしてその小さな体を抱きしめる。急にそんな事をされた事に驚いてか、驚いて顔を赤くする。

「お、お兄ちゃん…!?」
「…ありがとう」
「え…?」
「今ここでお前と会えて、ほんとに嬉しかった」

俺はその感触を忘れないように、抱きしめる力をさらに強める。

「だからありがとう。……そして、さよならだ」
「お兄、ちゃん…」

十分に俺の体に刻み込んでから放し、笑顔を向ける。真希は今にも泣きそうな目をしている。
それでも俺は真希の頭をポンと叩き、我が家から去った。


















「思い出した…全部思い出した!何があったか…なんでこんな事になってもうたか!」
「どうか…どうか再びお休みを、我が主…!あと数分としないうちに、暴走によって私はあなたを殺してしまいます……せめて心だけでも、幸せな夢の中で…!」

時は繋がり現在。フェイトが闇の書から脱出し、なのはと二人で管制人格と対峙していたその時、闇の書内部ではやてが完全に目覚め、すべての真実を知る。
だが眠りから覚めたはやての手を握り、再び眠るように説得する管制人格。

「…望むように生きられへん悲しさ、私にもわかる。シグナム達も私らも皆、よう似てる。
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