暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
41話:過去の記憶と想い
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こんな事もできるんだぞ?」
「……いや、心読んでる時点でそれ言わなきゃいけなくね?」
「そんな事はどうでもいい!」
いや、そんなこと言われてもねぇ…?
そして“神”は仕切り直しとばかりに、わざとらしい咳を一回してから、懐からあるものを取り出す。
「最後は、これじゃ」
「…ん?それは…」
“神”の手に握られているのは、真っ黒の一枚のカード。ディケイドのブランクのカードにあるバーコードもないし、ふちもない。ただ真っ黒に塗りつぶされた、一枚のカード。
「これは『お主のカード』だ。お主の望んだディケイドの力ではなく、『お主自身の』力だ」
「……?」
説明されても疑問の消えない俺に、“神”はそのカードをピッと投げる。
俺はそれをうまく受け取り、裏表を見る。だがやはり何も描かれていない。
「その力は今は使えぬが、お主の力になる筈だ。大切に持っておけ」
「は、はぁ…」
「その力は、今お主が直面している強大な力に立ち向かう為の力だ。だがその力がどんなふうな物になるかは、儂ら(・・)にもわからない」
今俺が直面している強大な力……それはおそらく、大ショッカーの事を指しているのだろう。それに対抗する為の力、か……
「いいのか、こんな事までして。これじゃ世界のバランスが崩れたりするんじゃないのか?」
「そもそもこの世界に奴らがいる事自体、可笑しいのだ。それはわかっておろう?」
「ま、まぁ…たしかに…」
「そしてその原因の引き金は、お主だ」
その言葉に俺は図星を突かれる。
確かにそうだ。奴らはこの世界では異質の存在の筈。それが存在するという事は、その原因もある筈。
「それが俺、か…」
「まぁそうだな。確かにお主がこの世界に来たせいで、奴らが存在する」
「だから俺がケジメをつける。まぁ、理にはかなってるわなぁ…」
よ、と声を漏らして立ち上がり、上半身を持ち上げる。
「儂らも予測していない事態だ。儂らでなんとかしたいところだが、儂らが各世界に手を出すのは厳禁なのだ」
「そらそうだ」
「だから心苦しくもお主に頼むしかないのだ」
「わぁってるよ」
そして今度はしっかりと立ち上がり、太ももと尻をパンパンと叩く。
「後は任せろ。しっかり蹴りつけてやるよ」
「…ふ、やはりお主は面白い男だ」
そう言うと“神”は笑いながら踵を返した。
「ならばやり遂げてみろ。お主の覚悟、見させてもらおう」
「おうよ」
「あぁ、そうだ。言い忘れていた事があった」
「ん…?」
「今渡した力は、どんな力になるかはわからない。だから、この世界でも手に負えない力になる可能性があるやもしれん」
無論、その力で誰かを救う事もできよう、と続けて言う“神”。
「大いなる力には、大いな
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