空白期編
ノリが探偵
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れたオレは少し戸惑ったが、すぐにサーチを発動する。
「ヤミ、どこかおかしなところはあるか?」
<・・・いえ、どこにも反応はないです。でも、あの植木鉢がある近く、なんの反応もなく、逆に不審です。少し調べたほうがいいかもしれません>
ヤミの言う植木鉢はカオリさんのいるすぐ近くに置いてあるものだった。
カオリさんは植木鉢を実際に触って、おかしなところがあるかを確認する。
「特におかしな場所はないけど・・・あら、この枝、なにかついてる・・・?」
何もないかと思われた植木鉢だったが、植木の枝に何か紙のようなものがついていたらしい。
カオリさんはそれを手にとって見てみる。
「手紙・・・?えっと、『これを見つけられるとは、少し驚いた。そんなキミにヒントを与えよう。子供のうち一人は、屋上にいる。無限の欲望、ジェイル・スカリエッティ』ですって」
一言言いたい。
お前はオレたちを探偵にでもしたいのか。
完全にノリが探偵みたいになってきてるじゃねーか。
「と、とりあえず屋上だよね?私たち、行ってくるよ」
なんとなく雰囲気に負けそうになっていた美愛が口に出す。
「なら頼むわね。三人とも、気をつけて。私たちはまだこの部屋を探してみるわ。カオリ、あなたもまだ探すわよ」
「わかってるわ。イオリ、足を引っ張らないでよ?」
・・・うん、もうこの二人は探偵でいいと思う。
そしてその中、一人残される影の薄い父さんに少しだけ同情。誰も気づいてくれないもんね。
「陽龍、早く行くよ?」
「ああ、わかった」
そして誰も気づかない。ミッドと地球では時差があるのだろうが、今の時間、地球はもうすぐ十二時になることを。
「ところでおにぃ、屋上ってどうやっていくの?」
「おま、知らないで出てきたのかよ」
「いや、流れで」
「美愛、流れで動いてたらそのうちに後悔しちゃうよー?」
「ガーン。アリシアに諭された」
「でも、美愛よりアリシアのが普通に成績いいよな。授業態度含めて」
「おにぃに言われるととても言い返せない・・・」
「えー、じゃあわたしに言われたら言い返せるんだー」
「・・・ごめんなさい。どっちに言われても言い返せないです」
「「よろしい」」
とかいう会話が部屋をでてすぐにあったそうな。
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