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少年は魔人になるようです
第77話 少年達は指針を見つけるようです
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すよ?」


幾ら打ち込んでも座ったままの僕に苛立ったのか、バックステップして距離を取る・・・マッチョさん。

そして僅かな魔力が練られると同時、他の客とマッチョさんから状況が説明される。


「あのガキやるけど……バルガスはアレで高位の魔法使いだ。相手が悪かったな。」

「良いだろうガキ、俺に本気を出させたな!!ぬぅん!」


掛け声と同時、『戦いの歌』の上位である『戦いの旋律』の拳速二倍の強化魔法を無詠唱で発動。

さらに無詠唱で『魔法の射手(サギタ・マギカ)』の地属性である砂の矢が五本、宙に浮かぶ。

・・・・・あれ?これで高位なの?もしかして、僕って今相当魔法の価値観がおかしくなってるんじゃ・・・。


「ハハハ悪ぃなニイチャン!一発喰らって貰うぜ!!」
ゴッ! ドドドドド!
「………まぁ一発も六発でも構いませんけれど。」

「んな、無傷だとぉ!?」

「あ、あの小僧何モンだ!?まさかあん時の赤毛の……!!」


僕が障壁だけで全部受け切ると、騒然となる店内。ああ、やっぱりこれおかしいのか・・・・・・。

まぁいいか・・・。今更どうにも出来ないし、こんな事でダメージ負ってるようなら、簡単に死んでしまう。


「まぁ、情報も持っていないようですし……僕達はお暇します。マスター、ご馳走様。」

「ああ、またいらっしゃい。お嬢ちゃん達の方は見つけたら教えるよ。」

「ん待てやテメェ!このまま帰れると「思っていますのでそろそろ黙ってください。」
ドンッ!
「あ、アニキー!?」

「テメェよくもアニキを!!」


正拳一発、僅かな声も上げずに地に伏すマッチョさん改めバルガスさん。

そして武器を手に取る手下の皆さん。・・・ああ、メンドクサイナァ・・・・。


「ハッ、雑魚共がワラワラ群れよって!後はワイが……片付け……へんから、どうぞ。」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ −−−−
「うん、ありがとう小太郎君。」

「な、な、なんだテメェ、その魔力は!?聞いてねぇぞ!?」

「口を開く許可は出してないよ。」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!
『『『『うっぎゃぁぁーーーーーーーーーーーーーーーー!!』』』』


無詠唱で放たれた1331本の雷矢に撃たれ、手下さん達は聞き分け良く寝てくれた。

そして溜息を一つついて店を出ようとした時、マスターさんから声がかかる。


「あ、ちょっと待ってくれ。さっきの写真もう一度見せてくれないかい?」

「え?あ、はい。」

「んー………ああ、やっぱりだ。雰囲気が違ったから人違いかと思ったんだけど。
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