第77話 少年達は指針を見つけるようです
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も数人いる。
僕達はエヴァンジェリンさんから餞別として貰った年齢詐称薬で、大人と幼稚園児の姿に変わっている。
僕と小太郎君が大人で、千雨さんとまき絵さんが小さくなってる。少なくとも子供四人で目を引くよりはマシだ。
「マスター、失礼。この写真の中で見かけた奴は居ませんか?この街で。」
「ん?何だいこりゃ……ああ、さっき発表された賞金首だね。」
「ええ、見ませんでしたか?」
カウンターに座った僕は、マスターにクラス名簿を見せる。
中には全く関係ない人もいるんだけど、こんな状況だ。また巻き込まれてるとも限らないからね・・・。
「ハハハ、君もバカだね。兎捕まえるより楽そうな賞金首に心当たりがあったら、私が捕まえに行くよ。」
「そ、そうですよね……。」
『アハハハー』と、マスターに合わせて笑う。けれど、内心では冷や汗が滝の様に流れる。
酒場のマスターまで賞金首狩りをしようとするような場所で情報が集められるとは思えない。
仕方なく席を立ち、次の店へ移動しようかとした時、肩に手を置かれる。ふと振り返った先には―――
「よう、新入り。テメェムカつく顔してっから殴らせろ。」
「うっわぁ……。むさ苦しい。」
「オイ佐々木、事実をそのまま言ったらこんなハゲマッチョでも傷つくんだぜ?
波風立てないように、せめて『き、鍛えられてますね』程度の世辞にしとけ。」
「つか、今時場末のチンピラか世紀末でもなけりゃ言わへん台詞やで…って、場末のチンピラか、この場合。」
ハ・・・禿頭の筋骨隆々で、上半身裸に袖無しジャケットを羽織った、いかにも言った感じの、分かり易い
やられ役さんがいた。と言うか皆が好き勝手言ったせいで、僕が発言する隙が無かったよ。
しかも顔真っ赤にして怒ってるよ、この人。あと後ろにいる、手下っぽい人達。
「て、テメェら!アニキのはハゲじゃねぇぞ!剃ってんだ!」
「むさ苦しいとかいうんじゃねぇ!こりゃ男らしいってんだよ!」
「お前らも少し黙っとけや!ったく、テメェみてぇツラしたバカに昔のされてなァ。それ以来赤毛の優男
見る度ムカついてなぁ。とりあえず殴られとけ!!」
意外と鋭いパンチが来るけど、座ったまま上半身だけをずらして避ける。その後のラッシュも片手で受け止める。
そんな事よりも、今言った『僕みたいな顔の赤毛のバカ』って、まさか・・・!
「その赤毛の優男って、まさか父さんの事じゃ・・・・・・!?」
「ああん?あいつにテメぇ見たいなデカイガキが居るなんて聞いた事ねぇよ!!
チョコマカ避けやがって!黙って殴られとけ!!」
「理由無く殴られるのはマゾヒストか聖人くらいで
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