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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
四駿騎士KUROE・第10話
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しい)
「えっと、何かスポーツしてるのかって話だったよね?私、運動がてんで駄目なの。だからスポーツは全然やってないよ?」
「・・・嘘」
「へ?」
フェイトが先ほどまでよりも若干鋭い目でなのはを見つめていた。脚も止まっている。
「なのはの手には肉刺があった。あの肉刺の付き方は趣味や癖で付く物じゃなくて何か硬いものを握って出来る肉刺」
「そ、そう言われても・・・」
「言えないの?」
「・・・・・・」
まさかつい最近出会った女の子に「実は魔法少女してます」なんて言って通じるとは思えない。かといって下手な嘘をつくと余計に信頼を失うし、友達に嘘はつきたくない。唯でさえアリサやすずか、苗には何度か魔法関係で嘘をついている。
なのはの沈黙に、フェイトは暫く見つめた後、静かに目を閉じた。
「・・・そうだよね。こんな最近会ったばかりの身元も知れない子にそんなこと教える義理は、無いよね」
「・・・え?」
「ごめんなさい、たかがこの前会ったばかりの分際で、急にこんな話して。信頼が無いなら自分で勝ち取るから、気にしないで」
「ええ?ちょ、ちょっと待って・・・!」
ツインテールの角度が40度ほど下降し、見るからにしょんぼりしているフェイトになのはは焦った。フェイトの発言明らかには「自分には信用が無いから教えてもらえなくてもしょうがない」という意志が籠っている。無論なのははそんなつもりで言ったわけではない。何せ家族にも秘密にしている事なのだ。むしろたった2回しか会ったことが無いのに手肉刺の事をあっさり見抜かれたことに関心している位である。
しかし、言えない。魔法でそれなりに危ない目に遭ったことも管理局の人から言われた守秘義務もあって、どうしてもいう訳にはいかない。かといってここで言わなければフェイトは「本当に信頼が無いんだ」と勘違いして悲しむだろう。
「ち、違うのフェイトちゃん!これは秘密で・・・」
「秘密?」
「そ、そう!秘密の特訓なの!だから言えないの!」
見事なまでのごり押しだが、子どもの言い分としては悪くないかもしれない。子供というのは何かと秘密を作りたがるものだ。秘密基地がその最たるものだろう。
秘密という言葉に響きに何所か理解できる所があったのか、フェイトはツインテールの角度を20度ほど復活させた。
「秘密・・・そっか。秘密の特訓なら仕方ないね。私もいろいろ秘密の特訓した事あるし」
「だよね!でも秘密の特訓していることはここだけの秘密だよ!」
「ここだけの、秘密・・・!」
秘密の共有、と言えるかどうかは甚だしく疑問だが、友達というものを本や物語でしか知らないフェイトには特別な響きに聞こえたようだ。ツインテールの角度が更に30度上昇し、上機嫌状態になった。分かりやすいなぁ、と苦笑いしなが
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