第二章 三話 後ろに向かって前進 後編
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から公平な裁判を受けさせろ、とのことです。」
「勝手な奴らだ……ま、公平な裁判を受けたところで死刑は変わらんだろうがな。とにかく、この件はワレンプス大佐に決定権があるだろう。通信を中継してグランティノに回してくれ。」
「了解」
ユニコーンは通信機能も強化されている。ここから離れた場所で待機していたグランティノにも十分明瞭な通信ができるのだ。
モニターには通信中継中という文字が踊る。
しばらくしてワレンプス大佐は海賊団の全面降伏を受け入れたようだ。今度はユニコーン側にグランティノより通信がきた。
「白野艦長、感謝する。連中のほぼ全てを捕縛することができそうだ。」
「それはいいが……レーダーに写っているあんたの艦隊の前衛艦、救助に回った方がいいか?まだ生きているのがいるかもしれんぞ?」
「ああ、それなら問題ない。戦闘には参加できなかったが、その時間で前衛艦の生き残りは救助しておいた。現在も続けているが当たりどころが良かったのだろう。ほとんど全員生きていたよ。」
「それはよかった。では、我々は一足先にシャンプールに向かう。海賊連中はどういうてはずで武装解除するつもりだ?」
「彼らの現有戦力はほぼ全て君達が撃破した。宇宙戦力は全滅のようだ。グランティノで空中から威圧しつつこちらの陸戦要員が降りて行って連中を捕縛する。」
「なるほど。では先にシャンプールで待っているぞ。……生き残りの回収は【念入りに】行うことだ。」
「わかっているさ…」
痛苦に歪むワレンプス大佐の顔を見送りながら白野は既にユニコーンを反転させると惑星シャンプールへと向かって行った。
随伴艦二隻は残念な事にこの戦闘でエネルギーを使い果たしたのかフラフラとした危なっかしい挙動をしながらユニコーンの後を追って行った。
さらにその後ろから意気揚々といった表現が相応しいギリアスのバウンゼィがついて行った。
*
スカーバレル海賊団オル・ドーネ級巡洋艦【デスペラード】
あれほどの殺戮の嵐を生き延びたスカーバレル海賊団なといない。誰もがそう思った。しかし、物事には必ず例外が存在するのである。
例えば略奪活動のために一時的にアジトから遠く離れており置いてけぼりの仕打ちを受けたオル・ドーネ級の艦長【ドミニコ・ルース】とその副官……というより腰巾着の【キト】がそうである。
「おおおおお親ビン!?どうなってるんでゲス!?」
「知らねえよ!帰ってきたら訳のわからんデカブツとネージリンスのポリ公がアジト潰したなんて知らねえよ!」
「わかってるじゃないでゲスか!」
「やかましい!とにかく、こんなところにいられるか!とっとと……」
「どうするのでゲスか?戦うのでゲスか?」
「馬鹿野郎!俺たちスカーバレル海
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