第百六十話 謀略の花道
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「後方勤務本部所属のアーリントン大佐が、先頃亡命していますが、これもスパイであった様です」
ルビンスキーは少し考える振りをして思い出したかのようにボルテックに話しかける。
「そうか、部下の女性士官を誑かして、横流しをしていた男か」
「はい、どうも横流しだけではなく、情報も流していたようです」
「成るほどな、他には?」
「はい、情報部所属の人物で通称、北斗或いはハンターと呼ばれている者、宇宙艦隊参謀で通称マダムと呼ばれている者が居るようですが」
「人物を特定できなかった訳か」
「はい、真に申し訳ありませんが、この2名はよほど重要らしく、尻尾すら掴めません」
ルビンスキーも調べたが全く判らなった為、この点でボルテックを責める事はしなかった。
「致し方ないな、ボルテック、残りのスパイも早いうちに特定する事だ、我々以外に同盟の情報を帝国に流されては困るのだから」
「はい、帝国同盟にいるスパイを動員して探らせます」
「うむ、それと既に死んだ者と亡命した者がスパイだったと同盟に知らせてやれ」
「しかし、そうしますと混乱が起こるのでは?」
「疑心暗鬼になるほど我等フェザーンの情報が重要になってくるのだ。スパイの事を知らせれば奴等は我等を更に信用し、益々我等思い通りに動かす事が出来るというものだ」
「なるほど、判りました一両日中にも高等弁務官事務所に連絡を入れます」
「うむ」
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