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ロックマンX1st魔法少女と蒼き英雄
第三話「サッカー/SOCCER」
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?」
と、委員長がそう言って歩み寄ってきた。
「ま、僕たちも君に敵意をもって居ませんので、警戒は控えてください?」
次に牛島君の後ろから最少院君が隠れていたかのように出てきた。
「じゃあ……何の用?」
僕を指導する以外は思い浮かべない。
「別に?街中であなたの姿を見かけたから、ただ声をかけただけよ?」
そう委員長がキッパリ答えたので僕は意外にもキョトンとした。
「そ、そうなの……?」
「ところであなた?サッカーとかやったりするの?」
と、彼女は僕が翠屋JFCのユニフォームを着ている姿を見てそう尋ねた。しかし、僕は全否定する。
「違うよ……成り行き」
「ふうん?それよりも、明日は月曜日なんだから宿題はちゃんと忘れずに済ませなさいね?」
それだけ口うるさく言うと、委員長はお供の二人を引き連れて僕と別れた。
「さて……」
気を取り直して僕はライト博士の自宅へ向かおうとすると、また背後から声がした。
「おや?タケル君じゃないか?」
「あ、先生……?」
振り向くと、そこには育田先生が学校でおなじみの白衣姿で僕に声をかけてきた。
「日曜日にサッカーかい?」
と、委員長と同じ質問をしてくるので、
「ちがいます……」
そうきっぱり答える。
「え?じゃあ何だい?」
「僕、サッカーが怖いです……」
「サッカーが?でもどうしてユニフォームなんかに?」
「……」
すると、しゅんとなった僕の様子を見ると先生は、
「ほほう……訳ありのようだね?」
先生は僕を喫茶店へ連れて行き、そこで相談を聞いた。
「……なるほど、つまり保護者のおじさんの期待を裏切りたくなかったから、苦手なサッカーをすると?」
「はい……」
僕はジュースのストローを突っつきながらそう頷いた。
「そうか……でもね?タケル君、君はまだ子供だ。だから苦手な誘いだったら遠慮なく断っても良いと思うよ?多分、君のおじさんも正直な答えを望んでいると思う。無理して誘いに乗ってしまえば、誘った本人が心配してしまうからね?君のその優しい気持ちは素敵だが、時には素直になってもいいんだよ?」
「……」
「さて!私はこれで失礼するよ?家で子供たちが待っているんだ?」
「先生、結婚していたんですか?」
「ああ!これでも父親でね?タケル君もお家の人が心配しているんだし、早っく帰ってあげなさい?」
「は、はい……」
道徳先生を別れた後、僕は勇気を出して自宅へ路を歩みだした。理由を問われるかもしれないけど、勇気を出して素直に伝えればきっと士朗さんだってわかってくれるはずだ。
いつまでも妄想や発作に怯えていたら駄目だ。僕はロックマンなんだ!
「……あれ?」
そう意気込んでいるとき、向こう側の横断歩道で今日活躍した翠屋JFCのキーパーとその隣にはマネージャーの女の子が居た。
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