第一部「吉良吉影は眠れない」
第五話「サンドイッチ窃盗犯」
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じゃん?」
「黙れ…吹き飛ばすぞ。」
「ひ、ひぃいい。わ、わかったよ!!そ、そう。弓と矢…僕はその弓に射抜かれてスタンド使いになったんだ!!その弓は対象を射抜けば射抜くほど、その対象となった人間は力を得るんだ!!そう、だから君のそのスタンドももっと強くなるはず!!」
強くなる?フフフ…なかなか面白い…。ぅ、いや、惑わされてはいけない。あくまでも平穏のため、それ以上は求めない。それが私のルール。
「…。確かに良い代物だ。しかし私が聞きたいのはそんなことではない…。」
「じゃあなんだよ!!何が聞きたいんだよ!!」
「所有者の名を言え。」
その瞬間、間田はぶるぶると震えだし、私に再度確認を取った。
「ほ、ほ、本当に…知りたいのか?」
「ぁぁ。それが私の求めている答えだからだ。」
「僕は、何も知らないぞッ!!」
「そうか、そうか。」
ゴスッ!!
白を切る間田に私は一蹴りに怒りを込め、彼の顔面にぶちまけた。
「ぐふぁっ…。わ、わかった!!だから暴行はやめてくれ!!」
「さっさといえ…。考えが変わった。言えば、お前を解放してやる。それならいいだろう?お互いのためにもな。それとも…何か言えない理由でも?」
「…。悪い。僕にもそれは言えない。僕にも追手は来ているんだ。下手をすれば、僕だけでなく君も始末されちゃうよ。」
追手?つまり組織的に弓と矢は守られているのか?そうなると厄介だな。ここで下手に話されては面倒だ。リスクのあることは私は好まない。
「…。そうか、ならば…」
「ひ、ひぃ。」
完全に怯え切っている間田は顔を覆い隠していた。しかし、私にはもう暴行など加える気なども微塵もない。有益な情報、組織的に弓と矢は関係していることが分かっただけでも進歩したと言えよう。ネクタイの件はこいつに同じものを用意してもらえばいい。
「私の下部になれ。君には私のために働いてもらう。嫌ならこの場で消すが?」
「つ…つまり…許してくれる?ってこと?」
「もちろんだ。ただし…ゴホッゴホッ…。」
私は声のトーンを低くし、印象付けようとしたが、思うように声が出ず、むせてしまった。みっともない。こんな醜態…見せるのは嫌だが仕方ないだろう。
「ゴホッ…すまない。」
「ぁ、うん。」
「ネクタイは…弁償しろ…ゴホッゴホッ…。」
「ぁ、はい。」
これでは台無しではないか!!何故こんなにも咳が酷いのだ。私も弱ったようだな。体力を付けなくては…。そうだ、近くにスポーツジムがオープンしたはずだ。今度そちらに行って見ようか。
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