少年は剣の世界で城を上るようです 第二層
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リトだったが、何とか威風堂々と階段を上り切り、そして第二層へと消えて行った。
僅かな間を置き、栗髪の少女も第二層へ続いた。
「じゃあ、俺達も行くか。」
「そうね。ここにもう用はないわ。」
「・・・この先、おもしろい?」
「ああ、少なくともここよりはな。」
俺達がいつも通り和気藹々と階段の方へ歩き始めると、他のプレイヤーもおずおずとあとをついて来た。
・・・一応、俺等もお前らの言うビーターとやらのお仲間だったと思ったんだがな。
キリトが全部恨み妬みを持ってってくれたお陰だな。感謝を込めて"この世全てのビーター"とでも呼んでやろう。
パシュウ、と光と共に見えた第二層は第一層より少し派手にはなっているものの、そこまで風変りしていない。
初期のステージが一層上がったくらいでそこまで多種多様化したら、プレイヤー全滅しちゃうしな。
何よりデザイナーとプログラマーが死んじゃうだろう。・・・だが、悪いな。お前達が組み立てたこの世界。
「まるで時間を吹っ飛ばすッ!かのようにパッと攻略してやろうぞ!」
「・・・さんせー。」
「そうね。今までのウザったいレベル上げの鬱憤を晴らさせて貰いましょうか。」
まずは・・・そうだな。目指すは10層。ゆっくり一か月くらいかけて料理してやろう。
Side out
Side キリト
「ハァッ!!」
ザンッ!
『ギェッ!』
第一層のボス討伐から、五カ月が経った。あれからずっとソロでモンスターを倒し続け、最前線プレイヤー――
ここでは"攻略組"と呼ばれている――に居座れるほど、無理矢理なレベリングを日々繰り返していた。
だが、今は素材集めの為に最前線から十層以上も下の層で狩りをしていた。
レベルの差もあるが、他のプレイヤーを避けながら(低レベル層で狩りをするのは褒められた事ではないのだ)でも
二時間ほどで必要数量を集め切り戻ろうとした所で、少々大きめのモンスター達から撤退しようとしている
パーティを見つけた。・・・いや、後になって考えれば、見つけてしまった、と言った方が正しかっただろう。
・・・とにかく、そのバランスの悪い構成と危うい状況に成り得るHPに、思わず脇道から駆け出してしまった。
「あの、前支えてましょうか?」
Side out
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