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少年は旅行をするようです
少年は剣の世界で城を上るようです 第二層
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ハハハハハハハハハハハハ!!」

「・・・・パパ、敵さんみたい。」

………
……


「さぁ皆、ついにボスの間に着いた!これがこのデスゲーム最初の一歩となる!俺が言いたい事はただ一つ……

勝つぞ!!」

「「「「うぉおぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」」

「突撃ぃ!!」


ディアベルがボスの間の扉を開き、討伐パーティも次々と部屋の中へと入って行く。

真っ暗だった部屋はプレイヤーの侵入と共に明かりを灯し、モンスター出現の青い(エフェクト)が幾つも発生する。

周囲には5体の小型鬼【Luin Kobold sentinel】が、そして奥には一際強く大きな光が発生し、

そこから【Illfang the Kobold Lord】と定冠詞のついた3〜4mはあろうボスモンスターが出現した。

如何にも初期ボスと言った感じの雑魚っぽいフォルムだが、実際に立ち会うとなったら別―――それを見た瞬間、

俺達と数人以外のプレイヤーの動きが止まり、ボスは意思を持つかのようにニヤリと笑った。


「(あーもう、面倒だな!)来るぞ、戦闘態勢!!」

「全員武器を取れ!指示通り、三人一組でセンチネルの迎撃に当たれ!」

「お、おう!やったらぁ!!」


俺とディアベルの喝に呆けていたプレイヤー達は覚醒し、作戦通り五隊はセンチネルポップ地点の方へ、

残りのプレイヤーはボスをグルリと囲み、攻撃後の隙をついてタコ殴りにする作戦だ。

ボスの正面にはディアベル班とキリト班、そして俺達の班が担当する。


「いいか、無理はするな!時間をかけても確実に叩く!」

「あいよ、了解。」

「(・・・面倒。一分あれば倒せるのに。)」

「(そう言わないの。なるべく攻撃しないように手加減するのよ。)」


そのディアベルの台詞を待っていたかのようにボスが咆哮し、戦闘が開始された。

コボルトロードが棒斧(ポールアックス)を振り上げ、風を切って振り下ろす。俺達三人は完全な同タイミングの

片手剣(・・・)の切り上げで相殺させる。

全くと言って良い程熟練度を上げていないこの武器で来たのは、当然目立たない為だ。

装備もフードを目深に被っているから若干不審ではあるものの、悪目立ちはしない。


「体勢崩れたぞ!叩き込め!!」

「うぉっしゃぁ!!」


棒斧を弾かれたコボルトロードは尻餅をつき、俺達三人も剣を弾かれ体勢を崩した・・・フリをする。

それに合わせ、取り囲んでいたプレイヤーが一斉にソードスキルを放つ。初期スキル・低レベル装備とは言え

二十を超える剣戟を受け、苦しげな叫びと共にボスのHPバーがそれなりに削られる。
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