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少年は旅行をするようです
少年は加速するようです Round2
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にHPが1割5分も減っているにも拘らず、黒雪姫さんの方は4〜5%も減っていない。


「せ、センパイとまともに切り結んでる……!!Lv2の人が………。」

「ジリ貧、か……。流石に勝てないか。」


「こ、の!≪ランス・プロビネンスト≫!」


俺の声が聞こえたかのように、ノワールが剣を振り抜き、無理矢理のパリィで距離を離させる。

そして、この対戦では初となる技名のコール。6本の槍がノワールの背後に浮き、相手に向き滞空する。

更に連続して技名を叫ぶ。


「≪バラッド・ランス・ライトネス≫!!」

「ぬっ……!?」


持っている剣を突き出すと、神速と言える速度で纏っている炎が伸び、槍の様に相手に襲い掛かる。

届かない攻撃と思い意表を突かれたのか、一瞬黒雪姫さんの動きが止まる。

が、両手をクロスさせいなすと、そのままノワールに――


「甘いわ!」
ドスッ!
「がっ!?」


黒いアバターの腕の付け根へ、槍が深々と突き刺さる。避けた方へ、滞空していた槍が放たれていたのだ。

最初に叫んだ≪ランス・プロビネンスト≫は、"自分の攻撃に接触した敵に対し、一撃につき一本ずつ槍を飛ばす"

と言ったものだ。攻撃を避けたのなら槍は飛んで行かないし、いなしただけなら槍を避けられただろう。

しかし突進した為に避けられず、更には低レベルの攻撃がクリーンヒットする形となった。


「普段なら当たらなかったろうなぁ、あれくらい。」

「え、ええ……って、その為に怒らせて!?」

「いや、文句言ったのは素。」


見ると、さっきまで殆ど減っていなかったHPが、一気に1割以上も減っている。

レベルが違うと言っても、上手い事当てれば削れる事は削れる。


「やるじゃないか……!≪デス・バイ・ピアーシング≫!!」

「見え見えよ!」
―――シャキンッ!
「しまっ「≪ライトニング・サークル≫!!」」
ババババババババババ!!


ノワールと同じ様に伸びてきた剣をあっさりかわすと、残っていた六本の槍が黒雪姫さんの周りに落ち、

同時に雷が落ちる。技自体がLv1となんら変わらない為ダメージは5%程度だが、問題は麻痺時間。

少なくとも、2〜3秒は動けない。


「まだまだ、ここからよぉ!≪ランス・プロビネンスト≫!はぁぁぁああああっ!」
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!


そこに、剣での乱撃が叩き込まれる。更に剣がヒットする度に、滞空していた槍も次々と射出される。

HPがゴリゴリと減り、5割程度になり―――


「―――≪デス・バイ・エンブレイシング≫!!!」
ザンッ!
「くっ!?」


いきなり
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